【特集】次世代教員養成プログラム「TEST」 運営事務局 lightful代表田中✕コーディネーター鈴木の対談インタビュー
こんにちは! 次世代教員養成プログラム「TEST」編集部です。
次世代教員養成プログラム「TEST」について、詳しくはこちらをご覧ください。
第1回インタビューは、lightful代表の田中、編集部の森、コーディネーターの鈴木さんとの3人で対談形式で行いました!
次世代教員養成プログラム「TEST」、設立の背景
田中:
「TEST」は、教員になりたい・学校現場を知りたい大学生が、オンラインの講義研修と教育現場の実地研修を通じてスキルアップできる研修プログラムのこと。
一般社団法人marry atic さんと埼玉県戸田市教育委員会さんと一般社団法人lightfulで行っている事業です。
鈴木:
背景で言うと、lightfulのこととも繋がるけど、あゆみちゃん(田中)はこの仕組みを通じて最初は母校の先生方のサポートをしたかったんだよね。
それが、merry atticさんを通じて、埼玉県戸田市で行われる大規模な取り組みになった。母校だけじゃなくて教員の先生方をもサポートできる、最前線の現場で働く先生方や公教育の舞台である公立の学校という場所へ展開していったんだよね。
多くの先⽣⽅のサポートを行うと同時に、今後の日本の教育の担い⼿や学校現場における後進人材の育成に寄与する取り組みを⽬指しているということが、「TEST」の思いです。
田中:
そもそもから遡って、lightfulの最初のビジョンは「生徒一人一人にスポットライトを」ということだったから、ターゲットは生徒にしようと思ってた。
そうした場合、「学校からアプローチをかけること」か「家庭からアプローチをかけること」しか方法がなかったの。そうなったときに、私は学校の方が好きだから、学校に対してアプローチをかけようって思った。
でも、学校に外部の人が入って、一年間を通して何かを成すということはとても難しいし、単発のイベントや単発の授業しかできない現状もある。それって、私たちが求めてる生徒へのアプローチとは違うよねって。
田中:
これは、最初にお手伝いをした母校の先生に、「今何に困ってますか?」って聞いた時の話なんだけど。「⽣徒たち個人と、もっと向き合う時間がほしい」「やることがたくさんあるから、全部をやろうとするとどうしても帰りが遅くなってしまう」ってすごく悲しそうに教えてくれたのが、本当に印象的で。
それなら、学校の先生に焦点を当てて、先生の働き方や負担を減らすことが、生徒のためになるんじゃないかって考えに至ったんだよね。わたしたちが生徒に直接関わるよりも、もっと多く広く、たくさんの「生徒一人一人にスポットライトを」当てることに繋がるから。
田中:
そして、学校の先生方だけじゃなくて、将来学校の先生になりたいと思っている大学生にとっても、もっと良い環境を作りたいと思っていて。
「TEST」では、学校それぞれの文化や空気を、大学生のうちに経験して、同じ教員を志す仲間と話し合うことができる。それも、自分の大学やサークルとは違う環境にいる、本来だったら出会う機会もなかったかもしれない、同世代の仲間たち。
このプログラムを通して、彼らにとっての学びの場所と機会を作ることで、教育の前⾝に繋がる考えや疑問に対して提案ができる先生や管理職の先生が、さらにもっと増えていってほしいと思ってる。だからこその次世代教員養成プログラムでもあるんだよね。
運営はどんなことをしているのか
鈴木:
大学生の募集、面接、研修とワークショップの提供。
大学生が学校に入ったときのサポート。そのサポート内容っていうのは、毎週のミーティングでの、振り返りのフィードバックとか、メンタルサポート(笑)。
田中:
それと1ヶ月に1回程度、大学生同士でアウトプットする場も作ってたりする。学生が「TEST」で学んだことをみんなでシェアする(内省・共有する)場だね。
鈴木:
このシェアする場っていうのは、学校に入っている学生だけではなくて、「TEST」に関心を持ってくれて、参加したいっていう方全員が対象かな。
研修だけでもって受けてくれる方とか、オフラインで来れない方でも、自発的に学ぶ意欲のある全ての学生が対象です。
田中:
それから、今回のような新規プロジェクトには、絶対に思いもよらないミスや事件が起こってしまう。どんなに気をつけて設計しても、最初からすべて上手くはいかない。
そうしたときに、迷惑をかけてしまった学校さんや教育委員会さんに、迅速な謝罪をしに行ったり、次の改善点を考えて実行に移したり、そんなこともしてるかな。必死になってやっています(笑)
参加者はどんなことをしているのか
鈴木:
皆さん、成長意欲は強い。教員採用試験に受かって、実際に現場入りしたときに、すぐ動けるようになりたいって人が多いように感じる。
田中:
それで言うと今回入ってもらってるのは大学3・4年生が多いね。1・2年生からの応募も来るんだけど、大学のスケジュール上、半日とか1日時間が取れないのが課題かな。参加してもらいたいんだけどね。
1・2年生のときからすでに、学校の先生だけを目標にしている人が多いけど、どうしても情報が少ないだけにイメージが先走ってしまいがち。しっかり学校の先生を体験した上で、現場のことを知った上で、本当に教員になるべきなのか、そうじゃないのかを決めてほしい。
教員志望の大学生って、やっぱり真面目な人が多いから。早い段階で真剣に考えているからこそ、今ある既存の制度よりももっと早く、体験の機会を与えてあげたい。
鈴木:
そうだね。ほとんどが教育学部生。でも、音楽系や体育系の大学生だったり、それぞれの学問領域と一緒に教育課程を履修している大学生もいるよ。
田中:
ある企業は大学生を集めたときに、教育学部生だけ、募集が来なかったんだって。それって私は教育学部生の視野の狭さを表していると思っているの。
良くも悪くも、先生以外の職業を見ていないのが教育学部生なんじゃないかって。
田中:
そういう人たちがすごく多いから、研修のときとかに、起業家の人の話を入れてみても面白いんじゃないかって。教育学部生が外の世界を見渡せる、彼らの視野を広げる機会も作りたいって思ってる。
私たちだからこそ教育学部生が多く集まるし、同時に起業家の人たちとの接点も多いから。そこはやっていきたいなって。
田中:
TAに関してはそうじゃなくてね。教育実習とは違って、いろんな科目、いろんなクラスを見て学校現場の全体図を学ぶ感じかな。先生の雑務をやることもあるし、1つのクラスの補佐をして、1時間目から帰りの会までを見ている人もいるよ。
だから教育実習とは全く違うものだと思ってもらったほうがいいかな。教育実習も大事だけど、それより前の基盤として、「TEST」は必要なんじゃないかなって運営で話してる。
鈴木:
先生たちにとっても初めての試みだから、TA生の扱いがわからなかったりもするね。自分で自主的に動く力って大事だから、教わってばっかりじゃいられないし、自分でポジションを確立しなきゃいけない。課題ばっかりだよ。(笑)
田中:
まだ教育委員会さんとの話が決まってないからわからないけど。やりたいとは思っています!
鈴木:
当面の予定としては、また次の10月からスタートする2期生の募集を始められたらなって思ってるよ。
鈴木:
教育学部以外の学生にも来てほしいと思ってる。今回は教育学部生が多かったけど、教員になるのは教育学部生だけじゃない。早い段階で学校の環境を知るということは、教員になろうと思っている人にとってはプラスになるかなと思っているので。
そこに対して、自分は教育学部生じゃないから……と一歩引いてしまうのではなく、ぜひ教員志望の方みんなに来ていただけたらありがたいです。
鈴木:
外部からの情報だけで作り上げた教員のイメージだけでなく、⾃⾝の⾜で⼀歩踏み出して、実際の現場を体験した上で、判断してほしい。一旦学校の中を知り、周りのTA生と話した上で進路について考えてほしいかな。
田中:
半年間は絶対にやりきるとか、そういうけじめの部分はちゃんとしてほしいなと。もちろん鈴木さんの言ったように、本当の学校の姿を知ってほしいっていうのもある。
今って、様々な影響で、実践の機会が少なくなってしまっているじゃないですか。こういう情勢の中だからこそ、教員になることの期待と不安が入り混じって「どうしよう!」って悩みを抱えている大学生も多いと思うんです。だから、「TEST」で地域は違うけど、ここで経験して学んだ実績をもとに、自信をもって4月から先生になってほしいよね。
田中:
それだけじゃないけど、そういう場になってほしいと思うよ。
まとめ
教育に関わる全ての人にとって、プラスのサイクルを生み出せる場。
それが、次世代教員養成プログラム「TEST」です。
未来の先生、児童、生徒、学校現場に関わる
誰もが、いきいきと輝ける未来。
次の世界を、ここにいるみんなで変えに行こう。
私たちは、今ある学校教育の現場を最大限に尊重しながら、そこに新たな光を灯すきっかけを生み出すことが使命だと考えています。
次回予告
いかがでしたでしょうか。
今回の記事を通して、次世代教員養成プログラム「TEST」に少しでも興味を持ってくださる方が増えたら、我々も嬉しく思います。
また、次世代教員養成プログラム「TEST」では、わたしたちの活動を応援してくださるスポンサー・サポーターの皆さま方の支援と寄付を募っています。
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次回は、「次世代教員養成プログラム「TEST」 コーディネーター 鈴木✕岩田の対談インタビュー」です。以上、「TEST」編集部でした!
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