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【本の紹介】生きのびるための事務(坂口恭平著)

今回は私が読んだ本「生きのびるための事務」を紹介します。
同じタイトルで著者がnote投稿もしています。
この本の出版は2024/5ですが、note投稿は3年前の2021年のようなので、
本の元ネタのようなイメージかなと思います。
本と同じところもあれば、そうではないところもありました。



どんな本?

著者の坂口恭平さんの活動は多岐にわたり、ルポルタージュ、小説、思想書、画集、料理書など様々なジャンルの書籍を発表しています。
また、音楽活動や絵画制作も行っており、特にパステル画で注目を集めているそうです。

そんな著者が、今の自分を夢見ていた10年前、「ジム」という人物(著者が想像した架空の人物?と推測)に影響を受け、どのように考え、行動したかがこの本にギュッと凝縮されています。

この本は漫画形式で、「ジム」と10年前の著者との対話で描かれています。
漫画形式ではあるものの、内容はかなり濃いです。

タイトルの「事務」というのは、以下のように説明されています。

僕にとって一番重要な事務は二つあります。
一つがスケジュール管理、もう一つがお金の管理です。
これを徹底して目に見えるようにしていくこと、これが重要です。
この事務とは創造行為つまり仕事と別個の作業ではありません。
大切なのは事務こそが創造的な仕事を支える原点だということです。

はじめに ジムとの出会い より

そして、その「事務」を「ジム」という登場人物が10年前の著者に指南するストーリーです。
「ジム」が指示するワークは、ついつい誰もが「手を付けてみようかな」と思える内容になっています。
そして、私もやってみたワークの一つが、以下の図を作成するというものでした。

第5講 「毎日楽しく続けられる事務的『やり方』を見つける」より

「ジム」との出会いから始まり、
「ジム」の教えに従い、ワークや行動を重ね、
夢を実現していくストーリーは、誰もが
「そうだ、夢を描いて生きていこう」
そんな風に思える一冊です。

私の気づき

「どんな本?」のところで画像を貼り付けたワークをやってみました、
と書きました。
10年後では、遠すぎると思って(年齢が年齢ですので・・)
1年後にアレンジしてみました。
あれ?1年後にしたせいか??意外に全然できていない訳じゃない。

こうやって、一日を円グラフで描くだけで、
理想の自分と今の自分とのギャップが見える。
「ギャップ」って、
「できていないこと」にフォーカスが当たりがちですが、
実は「できていることが見えている」ということもわかるのか!
という気づきがありました。
(「ジム」もそう言ってたのを納得した感じです)

そうすると「維持すること」と「変えるべき行動」が分かります。
これは、すごいツールかもしれない。
こんなにシンプルなのに!とも思いました。

そして、もう一つ気づきがありました。
以下の「ジム」のトーク内容のところでした。

上手くいかないなと思っている人は必ず、
上手く行くはずのない《やり方》をしています。
上手くいくひとは、上手くいくことしかしません。
簡単な事です。
《上手くいく》とは、ただ、《やり方があっていた》ということだけなんです
(中略)
人はうまくいかなくなると、すぐ才能がないとか、
どうしようもないと悩みます。
皆さん、否定することが好きですよね。
でも、その《自己否定》というやり方は間違っています。
(中略)
みんな《自己肯定感》という言葉に踊らされていますが、
自己肯定も、おかしな《やり方》です。
肯定するってことは、間違っていると分かっているのに、
それでもいいやと言って肯定する《やり方》です。
そんなのいらないんです。そもそも上手くいってたら、
《やり方があっていた》以上。
自己を肯定する必要もありません。
上手くいかない《やり方》を省みず、自分自身を無駄に疑って、
怒って、その反動として「自己肯定感」を生み出そうとしてませんか?
自己否定したり肯定する《やり方》は、事務的に全く間違っています。
(中略)
否定すべきは《己》ではなく、己が選んだ《方法》のみである。
《やり方・方法》だけを変えれば、どんなことも上手くいきます。

第5講「毎日楽しく続けられる事務的『やり方』を見つける」より

自己肯定感、それはキャリアコンサルティングを学び、資格取得した私にとっては、とても大事な概念だと思いこんでいたことに気付きました。

「そのままのあなたでいい」と似ていて、それって違和感あるよね、と、
思っていたわりに、持ち前の素直さで(笑)、ただ受け入れていました。

会社員人生を振り返ってみても、やり方(この本で言うところの事務)が
間違っていなければ、成果を上げていたし、
間違っていれば、かなりの確率で不発な結果に終わっていたなと
思いました。

「自分に対する肯定(否定)と、物事のやり方は別物」
すごくシンプルでスッキリする考え方なのに、どうして言語化し、気づけなかったのかなぁと思いました。

ただ、このシンプルな考え方を受け入れるためには、
少し意識の変化が必要です。
なぜなら、人は「思い通りになる」ことを「うまくいくこと」と思っているから。

「うまくいく」という定義は何なのか?を明確にし、
いかに状況を客観的に把握できるか?を整理すること。

それとは別で「自分を認める(=自己肯定)」のモノサシは何なのか?を明確にし、
「自分で自分を受け入れているかどうか」を客観的に把握できるか?の整理も必要かなと思いました。

ごちゃごちゃになっているときは、誰かに聞いてもらって整理することも
必要なんじゃないかなぁ、とも思いました。

おすすめポイント

この本は、目指す夢や目標を持っている方におすすめです。
先ほどの円グラフでぜひ可視化してみてください。
また、「夢や目標が分からないんです」という方にもおすすめです。
自分が願う世界観をワークをしながら見つけられるのではないかな?
と思います。


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