【先人の理論】転機(トランジション)の始まりは何かが始まるときではなく、何かが終わるとき
今回は私の好きなブリッジスの理論「転機(トランジション)の始まりは何かが始まるときではなく、何かが終わるとき」について投稿します。
転機は今はない、という方も、今、真っただ中です・・・という方も、先人の理論は知恵でもあるので、お役にたてるといいなと思っています。
どんな理論?
この理論を提唱したブリッジスは心理学者であり、組織コンサルタントでした。
彼の「トランジション理論」は人や組織に「転機(トランジション)」が訪れたときには、まず「終わり(終焉)」から始まり、「ニュートラルゾーン(中立圏)」を経て「始まり(開始)」の3段階のフェーズがあり、「転機の始まりは終わりから始まる」という考え方です。
キャリアコンサルタントにとってはとても有名な理論です。
「転機=トランジション」とは、単なる変化とは異なる、と位置付けています。
個人(ライフ)の転機といえば、社会人になる、結婚、出産、出世、転勤、退職・・・などがあります。
「結婚・出産・出世」といった、一見「よさそうな変化」であっても、それは個人の転機になるものだとされています。
なぜかというと、「今までと異なる環境になる」ことを意味しており、それは、「今までの環境を捨てなければうまくスライドできない(私なりの解釈です)」からです。
つまり、転機(トランジション)においては、「今までの慣れた環境による自分の習慣・無意識の考え」を「終わり」にすることが大事。
ブリッジスは「終わり(終焉)」に向かう過程で、「ニュートラル(中立圏)」に遭遇し、そこで「終わりを味わい、変化を受け入れる準備をする」ことができて、徐々に次のステージの「始まり」へ移っていくと説きました。
この「ニュートラル(中立圏)」を如何に過ごすか?で、きちんと「終わり(終焉)」ができて、ようやく次の「始まり」を迎えて順応し変化を受け入れられるという過程が人には必要であると理論です。
組織コンサルタントでもあるブリッジスはこの理論を組織に適用する過程で「ニュートラルゾーン」を「人の意識の変化」としてとらえ、企業が変革を起こす際に何をしなければならないのか?といったことをコンサルティングしてきたようです。
個人にも組織にも、対象が人間であるからこその理論だといえます。
私が思うこと
この理論を学んだとき「そういうことだったのか!」と腹落ちできたことがいくつもありました。
自分自身の「社会人のスタート」「結婚」「昇進」「退職や転職」、すべてが、無理に新たな環境にいきなり適応しようとすると、うまくいかなかないのは、そういうことだったのか!と思えました。
また、組織を束ねる管理職の立場やプロジェクトを成し遂げるときも同じく、無理にいきなり適応することを求めてもうまくいかなかったなと思いました。
終わりやニュートラルゾーンを無視して強引に開始の適応に進むと、
個人であれば何かよくわからないモヤモヤで自分に疲れる??といった状態になり、
組織であれば「単純に人がついてこない」状況が発生していたなと振り返りました。
この理論を知ってから、独立するまでの過程において、この理論を土台にして、様々な人の手を借りました。
夫や会社の最も仲の良い同僚への相談に始まり、会社員としての私の永年の課題解決を助けてくれたコーチングのコーチ、最後は卒業を応援してくれる部下達と上司の皆さんの力がなくては、成し遂げられなかったと思います。
そうした人々の支援を頂いて、徐々に私の中の会社員卒業「終わり(終焉)」を職場にいる人々への「感謝の気持ち」で味わうことができたのが、私にとってのニュートラルゾーンの乗り越え方であったように思います。
今、独立して新たな始まりがありますが、こうやってNoteを書こう、とか、より多くの人に笑顔とありがとうで幸せになってほしい、と純粋に思えるのも、ニュートラルゾーンの乗り越え方が自分にフィットしていたからなんだろうなと思います。
順風満帆風味に、今の「自画自賛」を書いてしまっている私ですが、この先も再び「転機」となるシーンも出てくると思います。
一つ一つに一喜一憂しそうな気はしていますが、次の「転機」を迎えるときにも、その時に応じたニュートラルゾーンの過ごし方を模索していきたいなと思っています。
皆さんへの問いかけ
皆さんのプライベートでの「転機」は終わりを味わい、ニュートラルゾーンで自分と向き合い、乗り越えることができたでしょうか?
管理職でマネジメントをされている方は「組織の変革」で人の変化に向き合って変革を乗り越えていますか?
もし、うまく乗り越えていないときは、長い時間引きずっている事案になってしまっているかもしれません。
また、これから先、「転機を迎えるんだ」という方、まずは今の環境を「終わりにする」つまりは「何を手放すのか?」ということを考え、これまでの得ていたものを深く味わってみませんか?
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