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【本の紹介】変わりつづける人(ブラッド・スタルバーグ著)

「変化」という単語を聞いて、どんな気持ちになりましたか?
今回は私が読んだ本「変わり続ける人」を紹介します。「変化の捉え方」ついて思うことを書いてみました。
皆さんのお役にたてれば嬉しいです。


どんな本?

「人は平均で36回、人生の転機を迎える」
この本の帯に小さく記載された文章です。
「え?そんなにもあるの?」と、驚かれる方も多いかもしれません。

「変わり続ける人」というタイトルは、そんな多数発生する人生の転機にどう対応していくのか?という人生の捉え方を伝える本としてふさわしい言葉です。
単なるハウツー本ではなく、より豊かに生きていくための「考え方」を提供してくれています。

著者は健康、ウェルビーイング、ピークパフォーマンスの維持に関する研究者、作家、およびコーチです。
「人」を研究し、著書にし、実際に人を支援している著者ですが、ご自身のうつ状態からの回復の実体験も含めて描かれているため、より一層「変わり続ける」ということに対して説得力があります。

この本では、「変化」がつきものの人生には、「ぶれない柔軟性」が必須、としたうえで、
・柔軟でぶれないマインドセット
・柔軟でぶれないアイデンティティ
・柔軟でぶれない行動
について、どのように捉え、行動していくのかを事例を多用し分かりやすく誘導してくれる本です。

本書では、「ポジティブシンキング」では乗り越えられない変化(とても困難な状況)にまで触れられている点に安心感を持って最後まで読み進められ、読後は「自分を俯瞰してみようかな」と思える一冊になっています。

今、本当に辛い状況にある人は、第6章から読むとホッとするかもしれません。
また、「変化に合わせるのが面倒だな」と思っている方は最初から読んでいくと、「変化」に対する捉え方が変わっていく本です。

私の気づき

皆さんは「変化」から、どんなことを想像し、どんな気持ちになりますか?
「困難」をイメージされた方もいらっしゃるかもしれませんし、
「成長・喜び」をイメージされた方もいらっしゃるかもしれませんね。

私は「変化」という単語を聞くと、複雑な気持ちになります。

直感的には、喜ばしい変化もあれば、困難を極める変化もある、過去を振り返って、どちらも思い出して複雑になります。

そのほかにも、変化には2種類ある、と思っている思考のクセから派生する複雑な気持ちもあります。
ひとつは「自分で決めた変化」、
もうひとつは「他者から、もしくは偶然にもたらされた変化」です。

私にとって、前者は、ワクワクしつつも困難があっても乗り越えたいもの、
後者は、受け入れるのに時間がかかるもの、そんなイメージです。

どちらの変化も「困難がある」というイメージがあるので複雑な気持ちになったんだと思います。
そして、この本では、その困難を乗り越えるには?という捉え方を教えてもらったなと思いました。

困難を乗り越えるための従来の知恵は、2つの相反する知恵にわけられる。一つは責任を全うし独力で困難を乗り越えること、もう一つは気楽に構えて自分に無限の愛を注ぐことだ。

第6章 意味を見出し前進する より

「責任を全うし独力で困難を乗り越える」という言葉は、なかなか難しいけれど、ある程度の社会経験のある人ならば、想像がつきやすいのではないでしょうか。
実際にそうやって数々の困難を乗り越えてきた人も多いと思います。

一方で、「気楽に構えて自分に無限の愛を注ぐこと」という言葉はどうでしょうか。

この言葉は、私は自分自身のこれまでの人生で気づいていなかったかもしれないな、と思いました。
皆さんはいかがでしょうか?

個人的な感覚の話にはなりますが、noteを書かれている皆さんの文章を読んで「いいな」と思う文章は、「自分に無限の愛を注ぐ」という主旨の発信をされておられる文章です。

「無限の愛」という言葉がなんとも抽象的なのですが、私が想像するのは、
自分をいたわる(今、気分はどう?と自分に聞く)
自分をねぎらう(本当によく頑張ったねと自分に言う)
自分を大事にする(そろそろ体を休めようか、と自分に言う)
自分を認める(「いいね!」を自分に言う)
自分に「大丈夫だよ」と言う
自分に「可能性は広がってるよ」と言う
・・・といったイメージでしょうか。

今、人を支援するという仕事に就いてみて思うのは、
「まずは自分自身を大切に思っている」
という前提がなければ、人の支援って難しいのかな?ということを感じています。

厳しく困難な時でも、少し広い視野で自分を客観的に見つめる視線があれば、「無限の愛」を自分に注ぐことができて、
他者を支援する余裕ができるものなのではないかなと思います。

「変化」は困難が常にもたらされるものではなく、喜ばしい変化もあると思います。
それは、自分自身の成長が見えたとき、前とは異なる新たな発見や結果があったときではないでしょうか。

そんな時は、きっとご自身を大切にされてきた結果がもたらしてくれていると思います。
そんな「変化」もあるんだと希望を持って、今は困難な状況であったとしても、自分をいたわって、自分を責めすぎずに、自分の力の及ぶ範囲のことから一歩ずつ踏み出していけるといいのかなと思います。

そうすることで、目の前の「変化」に一喜一憂するのではない、
豊かな人生になっていきそうですよね。

おすすめポイント

今、目の前の変化に対する大変な困難に向き合っている人には、第6章がきっと響くと思います。

今はさしあたって変化に直面していない人でも、「人生で36回ある」という変化に向けて準備をするために参考になると思いますよ。


「変化しなくちゃと思っているけれど、一歩を踏み出せていない」とお悩みの方、
「変化を強要されているけれど、腑に落ちていない」とお悩みの方、
私でよろしければ、壁打ちのお相手を
させていただきます。
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インテグリティ合同会社お問い合わせページ

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