松木 正『自分を信じて生きる』(小学館、2001年)を読みました。
ネイティブアメリカン(インディアン)ラコタ族の教えを日本に伝えてくれる本ですが今の時代にこそこのような世界観が大切な気がします。自分の身体感覚を大切にすること(ロゴスからから少し離れること)、自然観など神道など日本古来にもあったものを思い出すべきときなのかもしれません。今の自分にとって大切な本です。
本書より…
ラコタ族には「火を囲む七人」という言葉がある。いつも自分の周りには支えてくれる仲間がいる、という意味であり、火のそばで心を開いて語り合える仲間がお前にはいるか、と問う言葉でもある。
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現代の日本人は「かみさま」というと、ご利益を求めたり、願いごとをかなえてほしいときぐらいしか思い浮かべないかもしれないが、古くからぼくらの祖先が大事にしてきた「かみさま」はもっと、日常生活の中に身近にあったはずだ。
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「タダシ、判断を急ぎすぎてはいけない。何が起きているのか、よーく見るんだ。そうすると、いつしか頭ではなく、ハートが『よし!』と判断をくだすときが来る。それを覚悟というんだ」
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伝統的な生活をしているインディアンにとって、すべての行動は「時間」が先にきめられるのではなく、「正しいときと正しい場所」において、行われるものだからだ。
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・・・苦しい思いを抱えている人たちには共通するものがあるように思う。それは、「こうあるべき」という思い込みに取りつかれていることだ。全面的にこの思い込みを否定するわけではない。ときとしてこの思い込みこそが、できないことを可能にすることもある。しかし、「こうあるべき」を人に押しつけたり、人と自分を同一視したり、コントロールしようとしたりすることは、見逃すわけにはいかないと思う。そしてもっともやっかいなのが「こうあるべき」という思い込みが、自分の内側に向けられ、「あるべき自分」と「あるがままの自分」とのギャップに苦しむケースだ。