見出し画像

eyes

写真家の渡部さとるさんがやっているyoutubeチャンネル「2BChannel」をよく見ている。
いわゆるカメラ機材系ではなく、本当に写真を勉強した写真家youtuberというのはこういう人のことをいうのであろう。
一度「じゃない写真」という本の出版イベントで銀座SIXに講演を聴きに行ったこともある。

昨年、2BChannelを見ていたら、ご自身がプロデュースされたH.Jさんという写真家の「eys」という写真集が紹介されていた。

詳細は動画をご覧いただければわかるのだが、こういう昔の写真を振り返ってみるという何とも言葉で表現しにくい感動にも似た感覚がとても好きなので、紹介されていた写真集を購入したいと思った。
しかしながら自分が動画を見た時点では、写真集は完売という状況であった。

さらに動画を見ていて、写真を撮影する一人の女性を思い出した。

Xアカウントがwaki.(@jampanna_)さんという方で、最初はふとしたきっかけで、千歳烏山のギャラリーフィルモで写真展を開催していたのを見に行ったのがきっかけであった。カラーネガの現像とプリントを自身でしているという話を聞いて、そこまでやってるのか、と感動した覚えがある。自分は高校時代に天体写真をやっていて、カラーネガの現像までは手を出したことがあるのだが、プリントは話を聞いているとその大変さが伝わってきた。でもきっと面白いのだろうと思った。

そのwaki.さんが2020年末に原宿のデザインフェスタギャラリーで写真展をやっていたので見に行った。1970年代に撮影されたwaki.さんの両親の恋人時代の写真をプリントして展示しているというのに、行かずにはいられないほどの興味を持ったのであった。

まだ結婚もしておらず、娘が生まれるという未来もわからない状態の二人、50年近くの未来に娘がその写真をプリントして写真展をやるとは思っていないだろう(当たり前なのだが…)。そして娘の立場に立てば、どのような気持ちで両親の恋人時代の写真をプリントしたのか…。
そういう心理にも興味があったし、ただ単に50年近く前の写真を甦らせたという行為自体に素晴らしいものを感じたのだった。

今回の「eys」とは直接的に関連はないのだが、なぜか自分の中では納得できる形でつながったのだった。

2021年に自分が脳梗塞になり、退院してまだ復職する前の9月にwaki.さんがギャラリーフィルモで写真をやっていたので、リハビリを兼ねて出かけて行ったのだが、原宿の写真展を見に行ったことを覚えてくれていた。
その後はタイミングが合わず、お会いしていない…。

2月14日(水)の昼休みに会社の食堂で一人昼食を食べながら、スマホでXを眺めていたら、何と「eys」が再版されたという情報がタイムラインにあった。しかし2BChannel分は完売で、楽天ブックスかAmazonであれば購入できると書いてあったので、急ぎAmazonにアクセスして注文した。

「eyes」は予定より早く2月17日に届いた。

同封されていたチラシ
同封されていたチラシ

写真集自体は、冬青社だけあって価格以上のクォリティである。
そして写真自体も期待通りのものであった。

なぜ、自分とは全く関係のない人の写真で、何とも言えない気分になるのだろう、と思わされる…。

9月に写真展も開催されるようだ。万難を排して行かなければなるまい…。

いいなと思ったら応援しよう!