第二章 〜土 水 火 風 宇宙〜 子供のまなざしは魂の眼
土
子供の まなざしは 魂の眼
時々 壮大な夢を 見る
ぼくが 産まれる ずっと前の
遥か 昔の 懐かしい 記憶
土 だった 頃の 記憶
水 だった 頃の 記憶
火 だった 頃の 記憶
風 だった 頃の 記憶
宇宙 だった 頃の 記憶
どの夢も 限りなく 美しかった
子供の まなざしは 魂の眼
ある時 ぼくは 土となって
大地に生きる “いのち“を 支えていた
たくさんの “いのち“が ぼくの中から 産まれて行った
ぼくの上では 別々に 暮らすものも
ぼくの中では 親密に
みんなが 助け合いながら 生きている
その愛に 満ちたバイブレーションの中では
強力な 生命エネルギーが 尽きることなく
産み 続けられている
だから ぼくは 全ての “いのち“に
エネルギーを 送る
強力な バッテリーに なっていたんだ
たくさんの “いのち“が 役割を終えて
死を 迎える時
死骸〜ぬけがら〜は ぼくに 捧げられた
終わりが 始まりで あることの証
“いのち“の リレーは 尽きることなく
続いている
だから ぼくは 知っている
見えるもの以上に
見えないものの 中に入ると
エネルギッシュな活動が
蠢いてることを
水
子供の まなざしは 魂の眼
ある時 ぼくは 水になって
地球を 何度も 何度も 廻っていたんだ
山の上では 雲海に なって
龍神の ダンスを 踊る
雷様の 太鼓の合図で
雨になって 一気に降る
暫くの間 土の中を 彷徨い
友達の1人は 木や草の栄養に
友達の1人は けものの 口の中に
友達の1人は 湧水を 見つけて
仲間たちと 合流する
川では 龍神様の姿に なって
山の上から 滝を下り 石を削り
すべての地に “いのち“を 運ぶ
なんて 素晴らしい仕事 なんだ!!
下流の 穏やかな川辺では
けものや 人々が “祈りの歌“を 携えて
カラダや ココロの 不浄を
洗い落としに 来るんだ
“祈りの歌“は いつも
ぼくを 神聖なところに 導いてくれる
そして やさしい海に たどり着くと
ぼくは ゆらゆら 揺れながら
波の音を 聴いて ココロを 休ませていく
太陽の光を いっぱい 浴びて
元気に なっていく
どんどん 暖められていくと
光のつぶに なって
空 高く 舞い上がる
何度も 何度も 繰り返し
地球を 巡って 行ったんだ
だから ぼくは 知っている
水は 地球のことを
何でも 知り尽くしている 旅人で
“いのち“を みんなに 届ける
龍神様だ ということを!!
火
子供の まなざしは 魂の眼
ある時 ぼくは 太陽の住民だった
光の使者として この星に 派遣された
火となって 人々を 暖め
祭壇では 不浄なものを 焼き尽くし
純粋な光に 変えて この地に 戻した
必要な時は 火山になって
大地の 隅々まで 焼き尽くしていった
けものたちは ぼくを 恐れて
近づいては 来なかった
だけど 人間は ぼくと とっても
仲良しに なっていったんだ
それは もともと 人間も
光で 出来ているから なんだ
人間たちは 常に ぼくと共に 暮らした
優しい息では
ぼくは めらめら 活き活きと している
強い息では
ぼくは 小さくなって 消えていった
人間は だんだんと ぼくを 操ることに
上手に なっていった
だから ぼくは 知っている
火は 太陽からの 光の使者で
生きている ということを
そして 人間も 光で 出来ている!!
風
子供の まなざしは 魂の眼
ある時 ぼくは 風になって
みんなの ココロを 運んでいた
空気は 眼には 見えないけれど
実はたくさんの ココロが 交差して
渦巻いたり 波打ったり しているところ
それは 予感や 香りや 暖かさに なって
感じることが できる
山 の ココロ
海 の ココロ
空 の ココロ
木 や 草 の ココロ
けもの の ココロ
大自然 の ココロたち
さまざまな人間 の たくさん の ココロたち
みんなは 呼吸をして
自らの ココロを 引き寄せている
ゆっくりした 呼吸では
穏やかな 平和な ココロ
激しく 粗い 呼吸では
恐れおののく 不安な ココロ
ぼくは みんなに ココロを 届けていく
ココロは ころころ ころころ
移り変わっていく
音楽のように 調和して 共鳴して
似たもの同士が くっついていく
似たもの同士が くっついていくと
バランスが 偏ってきて
空気だった ココロは 固まり始める
木や 草や けものや 人間の
かたちを 取るようになる
だからぼくは 知っている
人間のカラダは 空気が 固まって
物質化した ココロ
空気は 軽やかに やわらかくなった
人間の カラダ
元は ぜ〜んぶ 同じもの!!
宇宙
子供の まなざしは 魂の眼
ある時 ぼくは 宇宙そのもの だった
それは 本当の 真我〜ぼく〜だった
ぼくは 歓喜の波で 出来ている
たった ひとつの 音楽
その曲名は “よろこびのうた“
神様は この歌の バリエーションを
瞬間 瞬間
新しい メロディーに 創り替えて
宇宙そのものを 響かせている
だから ぼくは 想うんだ
ぼくらは よろこぶために 生きている
この世界は それを 観つける
ゲームの ようなもの
そして本当は
“歓喜〜よろこび〜“ でないもの なんて
どこを 探しても ありはしないんだ
子供たちは そのことを よ〜く 知っている