【SEO】新人マーケターの初めてキーワードマーケティング~全体設計編~
こんにちは!
電話自動応答サービスIVRyのマーケター、TERUと申す者です!
私は2022年9月に入社したばかりで、社会人としてもマーケターとしても新人でございます。
(IVRyにマーケターとして入社したきっかけをお話ししたnoteも書いてますので、ご興味あれば一読ください)
さて、私はIVRyに携わらせていただいてからSEOを主に担当しているのですが、SEO施策の一環でキーワードマーケティングにも取り組んでいます。
今回初めてキーワードマーケティングに取り組んだのもあり、学びや気づきがたくさんありました。
これまで実施してきたキーワードマーケティングの手順のまとめと、
BtoBの電話サービスであるIVRyならではのこだわったポイントについて、noteにまとめてみました。
どうそよろしくお願いいたします!
キーワードマーケティングとは?
そもそもキーワードマーケティングとは、以下のことを差します。
SEOに関わっている方なら、検索数の多いキーワードを狙ってコンテンツを作成していくことは当たり前だと感じるかもしれません。
ただ闇雲に検索数の多いキーワードで書けそうな記事を作成していくのではなく、自社サービスのユーザーになりうる人たちに適切なタイミングで適切なコンテンツを当てるための戦略設計がキーワードマーケティングと言えます。
キーワードマーケティングの目的
なぜ、このキーワードマーケティングを実施する必要があるのかを端的にいうと、より多くのユーザーにサービスやコンテンツを届けるためです。
課題が顕在化しているユーザーに自社のサービス・コンテンツを届けることももちろん重要なのですが、それだけではSEOの成長、ひいては事業の成長に限りがきてしまいます。
そのため、自社サービスが解決できる課題が表面化されていない潜在層を顕在層にするための取り組みを実施する必要があり、そのひとつがキーワードマーケティングなのです。
キーワードマーケティングの実施手順
では、キーワードマーケティングにどのように取り組んできたか、
実際の手順に沿ってまとめていきます。
手順としては一般的なキーワードマーケティングの手法と大差はないので、既にご存じの方はサラッとお読みください。
※前提として、費用を抑えて自社で実施するためにツールや業者はなるべく使わない方針で行いました。
①カスタマージャーニーの作成
まず初めにカスタマージャーニーの作成を行いました。
顧客となりうる人・企業がどのようにIVRyを認知し、どのような経緯で利用まで至るのかを設計していきます。
IVRyでは、3つのペルソナと6つのジャーニーフェーズに分類してカスタマージャーニーを作成しました。
3つのペルソナ
SMB(中小企業)の経営者・運営責任者
チェーン店の営業部長・IT導入支援担当者
創業者
6つのジャーニーフェーズ
興味
課題の認知(管理業務課題の認知)
課題の認知(電話課題の認知)
打ち手検索
比較検討
導入
このペルソナ像や、フェーズの分け方はさまざまなフレームワークがありますが、一番わかりやすいと思うフレームに当てはめ、自社のサービスに合うように調整してみるのが良いと思います。
IVRyも課題の認知のフェーズを、管理業務課題の認知と電話課題の認知にわけるなど、電話自動応答サービスにあったジャーニーに調整しました。
また「1〜3までのフェーズは潜在層、4以降のフェーズは顕在層」というように、ユーザーの質も判定しておくとターゲットにしていくキーワードが明確になるので整理しておくと良いでしょう。
また、それぞれのペルソナがそれぞれのフェーズで、
どのような課題を持ち、どのような情報が欲しくて、どのようにアプローチをすれば次のフェーズに進むのかをまとめ、カスタマージャーニーマップを成形しました。
②関連キーワードの洗い出し
次にIVRyに関連するであろうキーワードを自社の獲得クエリや競合の獲得クエリ、今後とっていきたいキーワードをもとに、思いつく限り洗い出していきました。
ここではただ闇雲にキーワードを並べていくのではなく、4つの軸に分類しました。
4つのキーワード軸
カテゴリ関連軸(業種,事業形態など)
サービス関連軸(業務課題,DX関連など)
電話関連(電話番号,電話サービスの種類など)
感情・検索用語(ポジティブ・ネガティブ,比較系キーワードなど)
さらにその4つの大きな軸から、さらに小分類の軸に分け、思いつく限りのキーワードを整理していきました。
③カテゴリ軸・キーワード同士の掛け合わせ
続いて、②で洗い出したキーワードを全て掛け合わせて、検索キーワードを作成していきます。
キーワードの掛け合わせとは、「飲食店」と「予約電話」の2つの単語を「飲食店 予約電話」のように組み合わせ、検索エンジンで実際に使われる形に成形することをこのnoteでは指しています。
全てのキーワード同士を掛け合わせる前に、小カテゴリの軸ごとに掛け合わせ(業種軸 × 電話サービス軸など)て、
その掛け合わせ軸のキーワードが存在するかあらかじめ判定しておくと、
全体作業の効率化ができるためおすすめです。
キーワードの掛け合わせはPPC Keyword Tool(無料)を活用して実施しました。
④掛け合わせたキーワードの判定
次に③で掛け合わせたキーワードを、検索キーワードとして存在しているかと、①で作成したカスタマージャーニーフェーズのどこに当てはまるかを目件で判定していきました。
例)「電話自動応答 おすすめ」→比較検討フェーズ
「少人数運営 今すぐ」→キーワードとして存在しない
数が多く大変な作業ですが、
このキーワードで流入するユーザーは顕在層なのか潜在層なのかを判定するためにとても大事な作業です。
また、記事を作成していくにあたってもカスタマージャーニー基準で記事を作成していく際には、どのキーワードから狙っていくかの優先度を決めるためにも大事な作業になります。
作業を繰り返していくと、「この軸のキーワードは大体このフェーズに当てはまるから、まとめて判定できるな」など、キーワードマッピングの全体感を掴むこともできます。
⑤全キーワードの月間検索数を出す
次は、それぞれのキーワードの月間検索数を出していきました。
作成したキーワードがどのくらい検索数されているのか、または全く検索されていないのかを把握するための作業です。
検索数が多いキーワードは優先度高くコンテンツを作成していきたいですし、全く検索されていないキーワードはコンテンツを作成したとしても多くの流入は見込めないため優先度は低くなるでしょう。
月間検索数出しにはGoogleキーワードプランナーを利用しました。
⑥記事作成の優先度付け、記事作成
ここまで来たら、優先度をもとにコンテンツを作成していくだけです。
IVRyでは、まずは月間検索数が多いかつ、カスタマージャーニーの顕在層に当てはまるキーワードを基準に優先度を決めて、コンテンツの作成に取り掛かりました。
潜在層の獲得がキーワードマーケティングの最終的な目的ではあるのですが、顕在層のキーワードを伸ばせる白地があることがわかったので、最初は顕在層のコンテンツ作成を優先度を高めています。
この優先度の決め方は自社のコンテンツ作成状況などによって変えていくと良いでしょう。
以上が一通りの、キーワードマーケティングを行いコンテンツを作成するまでの流れでした。
IVRyだからこそ、こだわったカスタマージャーニーの作成について
上記のように作業手順としては一般的なのですが、
BtoB向け電話サービスのキーワードマーケティングだからこそ難しい点がありました。
それはC(カスタマー・一般消費者)向けのキーワードを一定除外し、
自分達が獲得すべきキーワードを選ぶ必要があったことです。
IVRyならば企業が電話課題解決について調べているようなキーワードの獲得を狙っていきますが、「電話」というキーワードはビジネス以外の一般の消費者も多く検索されます(見知らぬ電話番号の正体を知りたいなど)。
そのためキーワードの選定が必須であり、その選定の判断も企業の課題・ニーズをしっかり把握したうえでなければ正確に行うことが出来ません。
そこで、IVRyでは企業の課題の理解を深めたカスタマージャーニーの作成について特にこだわりました。
そのカスタマージャーニーの作成のためにこだわってきたことや大変だったことについてお話していきます。
多種多様な業種・電話課題の深掘り
IVRyは月額3,000円〜最短5分で導入できるため、中小企業でも導入しやすいサービスになっています。
中小企業をメインのターゲットにしているかつ、IVRyがカスタマイズ性の高いサービスであるため、導入されている業種は医療・飲食・ホテル・EC・不動産などかなり幅広く、その数は25業種を超えています。
さらに業種によって解決したい電話課題も
電話業務を効率化する方法を知りたい
電話予約をWeb予約に流したい
緊急電話以外は受けたくない
営業電話をブロックする方法を知りたい
など様々です。
これら複数の課題に対応するカスタマージャーニーを作成するには、
業種ごとのリアルな課題を知り、解像度を上げて考える必要がありました。
そのために、IVRyでは
展示会への出展
導入事例インタビュー
CS・セールスチームへのヒアリング
を実施してきました。
IVRyは毎月のように展示会に出展しているのですが、
各業界のリアルな電話課題を会話のなかでお聞きしたり、
クライアントに、導入前の電話課題や導入後の効果をお聞きするということを実施してきました。
これまでの導入事例インタビューはこちらにまとまっていますので、よろしければご覧ください。
また、カスタマーサクセス・セールスチームとも距離感が近いこともIVRyの特徴で、他チームとの情報共有がしやすい環境にあります。
「この業界の人って、どんな電話課題を抱えていることが多いですかね?」
と、日常的にクライアントから業種の課題を聞いているカスタマーサクセス・セールスチームにヒアリングも積極的に行ってきました。
このようにマーケチームから積極的にクライアントの声を聞きにいったり、
他チームとのコミュニケーションをとって業種の解像度を深めることにこだわりました。
企業の電話課題という市場が顕在化しているわけではない
IVRyは企業の電話課題を解決するサービスですが、
電話に対して課題を感じていると認知している企業は少ないです。
先述の通り「電話」に関連するキーワードは一般消費者からは多く検索されていますが、IVRyが獲得していきたい企業が電話課題を解決したいと思って検索するキーワードはあまり多くありません。
そのため、企業が電話課題を感じる前に抱える、根本的な課題は何かまで考える必要がありました。
これは一例ですが、
「電話課題を解決できるサービスを探す」
↓
「業務を効率化するための一つに電話課題があることに気づいた」
↓
「業務を効率化したいと気づいた」
↓
「人手不足・スタッフの業務負担が大きいことに気づいた」
というように、電話サービスを探すきっかけとなった根本的な課題まで考えました。
こうして深ぼると、IVRyはただ電話課題を解決するサービスだけではなく、
人手不足や業務負担の軽減になるようなサービスだと訴求する必要があると分かります。
前述のように対応する業種や課題が多い分、このように深ぼって考える課題も多かったので大変ではありましたが、ここもこだわったポイントでした。
カスタマージャーニーが固まると、後の手順はスムーズにできる
以上のようにして、企業の課題の理解を深めたカスタマージャーニーの作成をしていきました。
その結果、企業が電話課題に気づく前にどのような業務課題を共通して抱きやすいのか、中小企業と大企業とでは業務課題認識にどのような違いがあるのかなど、よりリアルなニーズをカスタマージャーニーに反映することができました。
カスタマージャーニーが固まってしまえば、後のキーワードマーケティングの手順は比較的スムーズに進みました。
クライアントが各フェーズでどのような課題を抱えているかが分かっていれば、キーワード出しも想像がしやすく、連想ゲームで多くのキーワードを洗い出すことができるからです。
キーワードを出してしまえば、後はひたすら業務を進めるだけ。
単純作業の量が多いと言ったような別の大変さはありますが、
ゴールまでの道筋は見えていて、それをやりきるだけなので「煮詰まる」ということはありません。
キーワードマーケティングを実施する際には、
カスタマージャーニーの作成が一番大変だが、一番重要だと
身を持って知ることができました。
まとめ
キーワードマーケティングの実施手順と、IVRyならではのこだわったポイントについてお話ししました。
キーワードを出してコンテンツ作成に移るまではここまで完了ですが、キーワードマーケティングはこれで終わりではなく、これからモニタリングしていくことが重要です。
モニタリングやキーワードの管理方法について、発信できることがありましたらまたnoteにまとめていきたいと思います。
最後に、IVRyでは一緒にマーケティングに取り組んでくださる仲間も募集しております!
ご興味のある方はぜひお気軽にMeetyでお話ししましょう!
長々としたnoteでしたが、ここまでお読みいただいてありがとうございました!