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一太郎2025ってどう?
先日、一太郎2025のインストールに苦労した件を記事にいたしました。
無事にインストールできたので、使用感を書いてみようと思います……けども。
じつのところ前バージョン(一太郎2024)と比べて、新機能は多くありません。JUSTSYSTEMのホームページには、一太郎2025の新機能が(ATOK2025の新機能もプラスして)紹介されています。それによると一太郎2025単体の新機能は3点です。正直、目新しさはありません。
新機能は3点
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1)音声・動画から文字起こし
2)画像から文字起こし
3)大げさ、紛らわしい表現も指摘する、文書校正機能
上記の新機能のうち、1と2はぼくに(いまのところ)必要ない機能なので検証していません。
必要なのは3番目。校正に追加された「誇張表現の指摘」です。校正の機能アップがなければ、ぼくはバージョンアップしなかったでしょう。というのは「なぜ一太郎なのか?」という記事でも書いたとおり、ぼくは書き上がった小説の校正とEPUBへの変換に一太郎を使っているからです。
こちら(↑)の記事で、ふだんMacで書いてるぼくが、なんで一太郎を使っているかを解説しております。
では「誇張表現の指摘」を見ていきましょう。
まずは一太郎の校正設定を開き、「誇張表現」にチェックを入れます。たぶんデフォルトではチェックが入っていない(ぼくの一太郎は入っていなかった)です。
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この機能は読んで字のごとし――
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「最強」だとか「一位」だとか、「それ本当に大丈夫か?」という強めの誇張表現はバンバン校正に引っかかります。
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とくに広告で問題となる「誇張表現」ですが、小説の場合は「わかって書いてるんだよ」といいたくなるほど指摘されます。ウザいと思う方はチェックを入れないほうがいいかな。そこは各自のご判断でお使いください。
ぼくはチェックを入れたままにしておこうと思います。「わかって書いている」つもりでも、改めて指摘されると、本当にその表現は必要だったのかと見直す機会になりますから。ここで「最強」とかいい切っちゃっていいの? ドラゴンボールに出てくる敵みたいに「最強のインフレ」が起きてない? と考え直す。
一太郎の校正機能はお節介に感じることも多いですが、「いわれたらたしかに」と思うこともたまにあるので侮れません。
さっそく結論を書きます。音声や動画、あるいは画像からの文字起こしが必要な人は一太郎2025へのバージョンアップが必要です。誇張表現を指摘してもらいたい人も必要でしょう。ではこれらの機能を使わない人は?
うーん。バージョンアップしてもあまり恩恵は受けないかも……あ、ですが新機能ではないけど、既存の機能が強化された部分もありますから――
上記のリンク、新機能および機能強化の一覧をよくご覧になって、自分に一太郎2025版が必要かご検討ください。
ATOK2025も進化
ここからはオマケでATOKについて書いときます。
一太郎は単体のワープロソフトですから、好きな日本語変換が使えます。MS IMEでもGoogle日本語入力でも好きな日本語変換と組み合わせられます。
けど、一太郎を使っている人はほとんどがATOKもお使いじゃないでしょうか。そのATOKも2025で進化しています。
それが「変換強度を学習」です。
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変換強度の学習といわれても、イマイチよくわかりませんが……JUSTSYSTEMのホームページでは、以下のように説明されています。
これまでのATOKでは、直前に確定した単語が優先されることから、Webのふりがな欄にカタカナの氏名を入力すると、学習してしまったカタカナの氏名「トクシマタロウ」が優先的に提示されていました。新しいATOKでは、これまでの入力傾向で漢字で入力したことが多い場合には、カタカナは一時的な入力であると判断し、弱い強度での学習を行います。
ということのようです。
ATOKを使えば使うほど、「パーソナライズ」された学習をしてくれるそうです。上の例は「ふりがな欄」についてですが、ほかにもよく使う「同音異義語」をより強度が高いと判断して変換してくれるらしい。
注目は「学習した言葉より自然な言葉を優先」でしょうか。どういうことかというと、これまたJUSTSYSTEMのホームページによると……
京都の中出という地域で生まれた。
という文章を打って「中出」を学習させると……
都会で就職し、日々の生活を送る中出、時折ふるさとのことを思い出す。
となってしまうのが……
都会で就職し、日々の生活を送る中で、時折ふるさとのことを思い出す。
と自然な文章になるらしいです。
さっきから「らしいです」なんて婉曲に表現しているのは、まだ進化を実感できないからです。ふだんはMacを使っているのですが、ここ三日ほどは、一太郎2025で小説の続きを書いてATOK2025の進化を感じ取ろうとしているのですが……前のバージョンとの違いを実感することはまだないのです。
あ、そうそう。ATOKだけならMacでもいいじゃないと思うでしょ?
ところがですねー、残念ながらATOKの進化(変換強度の学習)は、現在Windows版だけなんですよ。MacのATOKにも採用されるのか、されるならいつかという情報は、2025年2月12日現在、JUSTSYSTEMのページにはないようです。
以上、ほとんど役に立たない記事ですいません(汗)。