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まだこんな素敵な物語に出会える|宝石商リチャード氏の謎鑑定
22年生きてきて、たくさんのすばらしい物語にであってきました。正直もう、出会い尽くしたかなっておもっておりました。
けれど、出会いに限りなんてないんだな〜と、わたしはまだまだ、自分を変えてくれるような物語に出会えるんだな〜と思わせてくれる、そんな小説に出会ってしまいました!
宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズです!
まわりにこの小説をすきなひとがたくさんいたことと、さいきん時間に余裕があるのと、あとアニメよりさきに原作で履修したいのとで、ひさしぶりにシリーズ物の小説を読む決意をしました。
1巻は今年のはじめに読んだのですが、忙しさにかまけて続きを買っていなくて、つい先日 2巻から購入スタート。
結果、読み始めて9日で最新の9巻まで読み終えるという……!
いつもスマホを見ている時間、全部宝石商につぎこんでこうなりました。
このスピード感は、中学生時代に運命的な出会いを果たした、図書館戦争と似たものを感じます。というか、寝る時間をけずって小説の世界にどっぷりつかるのもひさしぶりで、もうたのしくてたのしくてしかたがなかった。
この物語は、とんでもなく顔がいいリチャードという宝石商と、そのへんにいる(……)(この……からさまざまにかんじとってほしい)大学生・中田正義(なかたせいぎ)が偶然に出会い、流れで正義がリチャードの営む宝石店『エトランジェ』のアルバイトになるところからスタートします。
宝石に訪れるお客さんたちが抱える悩みや事件を、リチャードの切れすぎる頭脳と、正義くんのまっすぐさで解決していく様子に爽快感をおぼえる序盤。
ことあるごとに正義くんはリチャードをありとあらゆることばでほめたたえ、むずがゆそうにするリチャードのかわいさがほほえましい。電車で読めない。読むけど。
そんなエトランジェのほのぼのした日常のなか、次第にリチャードと正義のかかえる問題が明るみになっていきます。
互いに苦しい部分をすべて吐き出せるわけじゃないけど、ある一定の距離感をもって相手をたすけようとするふたりの関係に夢中になっていきました。
以上、2巻を読んだときまでの感想。
ここまでくれば、もう、完璧に、キマっています。
もうふたりの関係から逃れることはできない。
読み進めるうちに指数関数的にふたりのこと、ふたりの関係を好きになる。
9巻まで待ったなし。
いまとなっては彼らに対して「夢中」とかそんな軽い言葉じゃ説明つかないくらいの感情を抱えております。
互いにありえないくらい大切に思い合っているという事実があって、その関係の名前におたがい納得しているって、すごくないですか。
ふたりのまえに言葉はいらない、ただ、永遠にしあわせであってほしい、それだけでいい。そういうかんじの気持ちでいっぱいです。つたわれ。
わたしはふたりの、正義くんが好意を壁打ちしているとおもっていたら、リチャードが100倍くらいでその好意を返しているところがだいすきです。
でもそれはわたしが中田正義に感情移入しているからこそのみえかたであって、リチャードからしたら自分の好意が100倍で返ってきてるからそのぶんで返却してるだけなのかもしれないですね。
あと正義くんと同じ大学の石がだいすきな女の子で正義くんの想い人である谷本さんに関係するお話もだいすきです。
私はリチャードが谷本さんにかけた
「無理に恋をしようとすることは、今必要のない宝石を無理に手に入れようとするものです」
という言葉で大号泣してしまいました。
読んでいたときが、いろいろ悩んでいた時期でして、じぶんにないものがあることがどうしてもいやで、どうしたもんか〜〜!!って気持ちのある一定の部分が荒ぶっていたとき、この言葉はあまりにも処方せんとして的確すぎました。
もうすこし長い目で、いまある大切なものを大切にしながら生きるのも良いなと、思わせてくれたリチャードの言葉です。
宝石商を読んで、外国語を勉強したいという欲望が高まっています。宝石商読んだ人間ほぼ全員言うんですけど、わたしも例外ではありませんでした。もうすこしこの物語に早く出会っていたら、ぜったい海外留学していたと思います。
けど、宝石商は22歳の私が出会うべきものだった確信しています。自分の考えることや性質が、すこしずつだけど確かにわかってきたいまだからこそ響く言葉がたくさんありました。
出会えてよかったなと心から思います。彼らの物語を追う楽しみが増えて、さらに生きるのが楽しい!ハッピー!
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ここからは布教コーナー!
ぜひ、ぜひ、宝石商、読んでください!!!!!!!
読むべき人は、
- きれいなものにいやされたいひと
- なまえをつけられない関係や、くそでか感情がすきなひと
- 恋愛とは、とおもいなやむひと
です。男女問わないです。大丈夫です、心配ありません。かならずしあわせなきもちになることができます。
とりあえず3巻まで読め…というのが宝石商布教の常套句ですが、正直2巻まででも4巻まででもいいとおもいます。1巻から2巻or3巻or4巻まで、ですね。個人的には2巻で雷に打たれました。
ぜひ、届くべきところに、この物語が届きますように。
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