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#2 草屋根の先駆者
草屋根は何も古代人やモノ好きだけのものではない。
現代でも草屋根は、その外観や雰囲気の点でも、また機能性の点で見直されつつある。
中でも建築史家の藤森照信さんの作品には草屋根を使ったものがたくさんある。
こんなに素敵な建物になるなら、もっと見直されていいはずだと思うのだが、実際にはそうはなっていない。
その理由を窺わせる記述が藤森さんの著作には出てくる。
「メンテナンスができないとどうなるか、最初にその現実を突きつけられたのは自宅『タンポポハウス』でした。あっという間にタンポポが姿を消し、ただの雑草ハウスと化してしまいました。その姿は、夜の闇に浮かび上がると、ツノの生えた巨大な怪獣のよう。わかっているのに、夜に帰宅すると何度もギョッとさせられてきました。」『藤森照信 建築が人に働きかけること』平凡社 2020
草屋根はメンテナンスに問題がありそうだ。