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手帳やノートで思いつきの種を育てる5つのヒント
以前の記事で、日常のメモを取り「思いつきの種」を捕まえ、暮らしを充実させるきっかけにする内容をお届けしました。
今回は続編記事として、捕まえた種を手帳やノートでじっくり育て、行動や解決策、アイデアに結びつけるヒントをご紹介します。
より広い土壌で種を育てる=思考する
日常のささいな思いつきの種(メモ)から、より考えを深めたいものを手帳やノートで育てます。
特に大きく育てたい種や芽、苗を植え替えするイメージです。
育てるための手帳やノートについて
手帳やノートは、棲み分けができるのであれば同じものを使っても構いません。
例えばページや、システム手帳であればリフィルを分ける。ノートの後ろのページから使う、デジタル媒体であればデータを分けるといった具合です。
メモ媒体と考えを深めるための媒体を分ける場合は、普段自分がどのくらいの量を書くか考慮して選ぶのがコツです。
あまり多く書かない方は、1枚の筆記面積が狭い、ハガキ大のA6サイズ以下をおすすめします。
システム手帳であれば、ミニ6やM5(マイクロ5)が適しています。
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小さめのノート例(画像左から)
・EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート・B7変型(マークス)
・トラベラーズノート パスポートサイズ(トラベラーズカンパニー)
・フラワーロルバーンМ(デルフォニックス)
大きめにゆったり書きたい、たくさん書く方は、A5サイズの手帳やノートがおすすめです。
見開きで書く場合、A4書類と同じサイズになるため考えを広げやすいのがメリットです。
学習用ノートの標準サイズであるB5や、A4のほうが書きやすい方もいるかもしれません。
デジタルのほうが使い慣れているという方は、メモアプリやノートアプリ、ペンシルを使っても構いません。
種を育てる5つのヒント
種(メモ)を育てるといっても、何をどうすればよいのか分からない方もいると思います。
そこで、5つのヒントを用意しました。
①箇条書き
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文章だとなかなか書き出せない、とっ散らかってしまう方でも、決まったテーマで箇条書きならハードルが下がるのではないでしょうか。
仮に「そろそろ大掃除のことを考えないと…」と憂うつにメモしたとします。
まずは掃除をする箇所をリストアップし、細かい掃除内容を書き出す。
漠然と大掃除への億劫を抱えているより、具体的な行動の見通しが立って気の持ちようが変わるはずです。
②質問する
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質問があると、だいたいの人は返答を考えようと頭が働きます。
例では質問を重ね、一時的にでも結論を出しています。
この際重要なのが、なるべくプラスの方向に意識が向く問いかけをすることです。
好んで今より悪い状態になりたがる人はまずいません。
どうすれば良い方向へ持っていけるか、楽になるかを考えながら、自分に問いかけてみてください。
③対話形式
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自分の頭だけで考えていると、偏った思考に流れてしまうおそれがあります。
そんなときは別の人格を仮に作り、対話形式で書き進めていくのがおすすめです。
例では分かりやすく、「ドラえもん」ののび太とドラえもんのようなやりとりを想定してみました。
厳密にいうとドラえもんは道徳的な正論を口にすることが多いため、ここではなるべく共感の相づちを入れながら書いています。
別人格は、自分を肯定してくれる親しい人や、「あの人だったらこう言うだろうな」と想像できる、考え方を尊敬している人を推奨します。
推しと対話するのも面白いです。
対話はLINEのフォーマットを想定すると整頓されて見えます。
例ではシールを使っていますが、簡単にイニシャルを丸で囲む、ちょっとした絵を描くなど、楽な方法で構いません。
④ブレインダンプ
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ブレインダンプは、脈絡ある・なしにかかわらず、頭の中で考えていることを全て書き出す行為です。
制約のないモーニング・ページといえば分かりやすいと思います。
(お題を決めて書くブレインダンプもあります)
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ただ書くだけでも十分なのですが、例では加えて重要な部分にマーカーを引き、具体的な行動に落とし込んで新たなアクションを呼び起こすよう促しました。
⑤オズボーンのチェックリスト
9つの項目に沿ってアイデアを出す方法として有名な「オズボーンのチェックリスト」。
ひらめきやアイデアの種を育てるにはうってつけです。
・転用(Other uses):改変・改良すれば(またはそのままで)、他に用途はないか?
・適合・応用(Adapt):他にこのようなものがあるか? 過去に匹敵したものは何か?
・変更(Modify):色・形・音・匂い・意味・動きなど、新しいアングルはないか?
・拡大(Magnify):大きさ・時間・頻度・高さ・長さ・強さを拡大できるか?
・縮小(Minify):より小さくできるか?携帯化できるか?短くできるか?省略できるか?軽くできるか?
・代用(Substitute):他の材料・他の過程・他の場所・他のアプローチ・他の声の調子・他の誰か・異なった成分など、他の何かに代用できないか?
・再配置(Rearrange):要素・成分・部品・パターン・配列・レイアウト・位置・ペース・スケジュールなどを変えられないか?原因と結果を替えられないか?
・逆転(Reverse):逆(正反対)にできないか? 後方(前方)に移動できないか? 役割を逆にできないか?ターンできないか?反対側を向けられないか?マイナスをプラスにできないか?
・結合(Combine):組合わせられないか?目的や考えを結合できないか?一単位を複数にできないか?
ネットで検索すると、テンプレートを配布しているサイトも多数存在します。
アイデア出しの方法のひとつとして、大きなヒントになるはずです。
おわりに
2記事にわたって、手帳やノートを使ってメモを取り、「思いつきの種」を昇華させる話をお届けしました。
デジタルの進化に比例して、手書きの良さを唱える書籍やメディアが増えています。
しかし、ひとくちに「手書きがいい」と言われても、手帳やノートにぎっしり書かれてある文字を見て尻込みする方もいるかもしれません。
書く量は人によって異なります。
多い・すくないはさほど気にする要素ではありません。
重要なのは、何かを良くする、またはマイナスをフラットな状態にするために自分の頭で考え、とりあえずでも答えを出すことです。
もちろん数々の書籍や人との対話、検索して辿り着いた誰かの答えに救われることも多いです。
それとともに、自分の思いつきを捕まえて育てる行為を積み重ねていくと、より良い暮らしに近づけることでしょう。
今後も「暮らしを照らす やさしい手帳の使い方」をお伝えしていきます。
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