#1895 校内研究の常識を変える
今回は、書籍『ごく普通の公立小学校が、校内研究の常識を変えてみた』からの学びを整理する。
・校内研を変える6つの視点
➀「やらねばならぬ」→「やってみたい」
②手段の目的化→目的の問い直し
③研修と研究が乖離→研修と研究が連動
※研究を進める余白を生むための研修
※研究テーマ(主体性)に沿った研修
④インプット主体→アウトプット主体(双方向型)
⑤モチベーションギャップ→モチベーションベース
⑥子どものために身を削る→子どもも教師もハッピーに
・職員を巻き込むポイント
(1)ボトムサージ:下から周りを巻き込んで全体を変えていく
※うねりをつくる
①一人の力では変えられない
②パーティーを組む
(2)多様な意見を受け入れるマインドセット
①自分の意見を絶対視しない
②反対の意見にこそ価値がある
(3)一人ひとりの強みを生かすアンテナを張る
①研修会のファシリテーターになってもらう
②自主研修の主催者になってもらう
③研修だよりを書いてもらう
(4)「何を」言うかより「誰が」言うか
➀「実績」を積む
②日頃の心がけで「信頼」を積み重ねる
(5)校長は決裁権をもっているだけ
①事前に数名からフィードバックをもらう
②前例を調べる
③プレゼン資料をまとめる
④複数人で相談しに行く
⑤校長の思いを教えてもらう
(6)研修をマネジメントする
①目的意識を大切にする
②先生方の実態を大切にする
③「うまくいかない」を楽しむ
・校内研究のポイント
(1)モチベーションベースの「グループ研究」
①事前にアンケートをとる方法
②直前に紙に書き出してもらう方法
(2)コーチではなく、伴走者をつくる
①相談しやすい
②アドバイスを受け入れやすい
③フラットな関係となる
(3)「積み木型」から「ドミノ型」へ
①1年単位で成果をシェアする
②よい実践は各々の判断で次年度に取り入れる
(4)「仮説検証型」から「仮説生成型」へ
①「あたりまえ仮説」をやめる
②研究テーマに沿った実践知から仮説を生み出す
※研究テーマ例「主体的に活動する児童の育成」
(5)「失敗」も立派な成果
①よい変化だけが校内研の成果ではない
②成功→「うまくいく方法を見つけた」
失敗→「うまくいかない方法を見つけた」
(6)グループ同士をつなぐ
①グループ研後に各リーダーが集まる報告会
②研究ボードで各研究の中身をシェア
(7)公開授業はいつでも誰でも
①フルパワーではなく、「日々の授業」を公開する
②公開してフィードバックをもらえるものなら自由
(8)指導案はA4で1枚
①必要な情報だけを入れる
②オリジナルな体裁でOK
(9)指導者ではなく、ファシリテーターを招く
①答えを与えてくれる指導者はいらない
②問いの答えが見つかるように、導いてくれる人を招く
(10)研究発表会ではなく、実践交流会へ
(11)校内での「引継ぎ」を目的とした研究紀要
・校内研修のポイント
(1)双方向型の研修デザイン
①インプットとアウトプット
②個別最適で協働的 ※コース別もあり
③ゲーミフィケーション
(2)場づくりを制する
①座席の形
②グループ構成(基本は「くじ引き」)
③グループ同士の距離感
(3)心地のよい空気づくり
①BGM
②アイスブレイク(目的も伝える)
③飲み物&お菓子OK
(4)実践例
①コース別ICT研修(ベーシックorアドバンス)
②サイコロトーク式学級経営研修
③BINGO式働き方改善研修
④カフェのようなゆるふわ自主研修
⑤研修だより「シェアハピ」(誰がいつ発行してもよい)
⑥知の宝庫「まな本コーナー」(付箋でレンタルシステム)
⑦SSST(サマースタディーシェアリングタイム)
・研究発表会のポイント
➀「こうあるべき」をリセットし、ゼロベースで再考する
②参加者も巻き込める屋台を開く「教育フェス」にする
③ウェルカムボード、受付でパンフレット配付、BGM、会場までのロード、
参加者とつくる掲示物、オープニングムービー、対話型講演会、研究裏話
④各ブースの例:即体験型、ICTブース型、対話型、協議会型、展示ブース型
・全職員を巻き込む校内研にするコツ
→職員一人ひとりの特長を知り、生かすこと
以上が、書籍からの学びである。
次年度も研究主任をおおせつかる予定(?)なので、ぜひともこの書籍のような校内研を実現してみたい。