#694 乳汁行動と黙食と
乳児は、母親の母乳を吸う「乳汁行動」をする。
1秒間に約1回吸い、これを4~5回繰り返したのち、同じ感覚で休む。
なぜ休むのか?
休まなければ、もっと効率的に栄養補給ができるのに・・・。
それは、「会話のリズム」を学んでいるからである。
これを「ターンテイキング」という。
乳児は、母乳を吸いながら、社会性を育んでいるのである。
これを、今の学校現場で行われている「黙食」に当てはめてみよう。
黙食は、ウイルス感染を防ぐためには必要なことである。
しかし、本来、人間は食事をする際に、ターンテイキングが必要なのである。
つまり、食事中は、会話が欠かせないのだ。
それにもかかわらず、黙って食事をさせている。
これは、人間の本来の在り方に逆らっている。
社会性を育む場が、給食から奪われているのだ。
これは本当に問題である。
コミュニケーションに障害を及ぼすかもしれないのだ。
いちはやくこの危機を乗り越え、コミュニケーションのとれる給食の時間を取り戻したい。
では。