見出し画像

#1892 自己調整方略

今回は、木村明憲氏の『自己調整方略』からの学びを整理する。


・学習者が主体的に学習を進めていくための自己調整方略
➀動機づけ調整方略
②リソース管理方略
③認知的方略 ※リハーサル、精緻化、体制化
④情動調整方略
⑤メタ認知的方略 ※確認、調節

・見通すフェーズの自己調整方略
1 課題を分解する(認) ※くま手チャート
2 課題の関係を考える(認) ※コンセプトマップ
3 解決策を考える(認) ※コンセプトマップ
4 課題を身近なこと,知っていることと結びつける(メ)
 ※イメージマップ
5 課題を解決するとどのようなことがわかるのか,できるようになるのかを考える(動) ※4に追記する
6 課題を解決したときの自分への褒美を考える(動)
7 問いを広げる(認) ※See-Think-Wonder
8 問いを順序立てる(認) ※ステップチャート
9 問いを絞る(認) ※ピラミッドチャート
10 目標を達成するとどのような能力が高まるのかを考える(動)
11 目標を達成するために,どのようなことをすればよいかを考える(動)
12 学習の最後につくり出せるもの,理解できること,身につけることができることを予想する(動) ※フィッシュボーン
13 長期課題・目標を基に短期課題・目標と学習の活動を決める(動)
14 方法・方略を決める(リ)
15 時間配分を決める(リ)
16 学習計画を基に,学習をうまく実行することができるかを考える(メ)
 ※チェックリスト

・実行するフェーズの自己調整方略
17 学習に適切な道具を選択する(リ) ※情報活用スキルカード
18 学習に適切な人数や役割を考える(リ)
19 情報を収集する(認)
20 情報を関連づける(認) ※コンセプトマップ
21 情報を多面的に見て,吟味する(認)
 ※コンセプトマップ,ベン図,Yチャートなど
22 情報を構造化し,考えをつくる(認)
 ※ピラミッドチャート(情報・知識→考察→考え)
23 新たな価値を創造する(認)
24 創造した価値を発信する(認)
25 大切な情報を繰り返し言ったり,書いたりして理解を深める(認)
26 学習が課題・目標からずれていないかを確認する(メ)
27 実行している方法・方略が適切かを確認する(メ)
28 計画を基に時間配分を確認する(メ)
29 学習に取り組みやすい物的・人的環境になっているかを確認する(メ)
 ※物的構成,人的構成,役割分担
30 自分に質問するようにして,学習の進捗を確認したり,内容の理解を深めたりする(メ)
31 学習に向かう自らの気持ちを確認する(メ)
32 学習の進捗について確認したことや,学習中に大切だと思ったことを記録する(メ)
33 学習活動を調節する(リ)
34 方法・方略を調節する(リ)
35 計画を基に時間配分を調節する(リ)
36 学習が進みやすい物的・人的環境に調節する(リ)
37 学習がうまく進まなかったり,時間が足りなかったりした際に他者に相談する(リ)
38 困難な課題をやりがいのある挑戦であると考える(動)
39 得意なところや簡単なところ,興味深いところを見つけて取り組む(動)
40 不快な感情のとき,その原因や理由,意味について考える(情)
 ※クラゲチャート
41 不快なことがあったとき,そのことをどのようにすれば解決できるかを考える(情) ※キャンディーチャート(情動-感情-解決策)
42 不快さを感じたら,休憩したり,別のことをしたりする(情)

・振り返るフェーズの自己調整方略
43 取り組んだ学習の成果と課題を考え,自己評価する(メ)
 ※赤信号-黄信号-青信号
44 評価結果の原因や理由を考える(メ) ※クラゲチャート
45 自らの学習結果に納得したうえで,その後の学習に活かせることを考える(動) ※リスト(成果・課題,原因帰属,活かせること)
46 次の学習に活かすことを考える(動) ※To-Doリスト


以上が、書籍からの学びである。

全部で46もの「自己調整方略」が紹介されていたが、全てを子どもたちに指導しきることは難しいと感じた。

特に大枠である「動機づけ調整方略」「リソース管理方略」「認知的方略」「情動調整方略」「メタ認知的方略」の内容やそれぞれの違いを教師が整理し、子どもたちに獲得させるように指導していくことが重要であると感じた。

自己調整学習の「見通す-実行する-振り返る」のそれぞれのフェーズの中で、子ども各自が活用しやすい自己調整方略を身に付けさせていきたい。

いいなと思ったら応援しよう!