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#1978 授業で子どもと向き合っているか?

「教師」という職業は多忙だ。

「授業改善」という本丸に向き合えないほど、膨大な別の業務に追われている。

「働き方改革」と叫ばれてはいるが、「業務内容の精選・削除」が目的になっている。

しかし、「働き方改革」の真の目的は、教師が「本来すべき業務」に集中できるようにすることである。

それはまさしく「授業改善」である。

教師の業務時間の大半は「授業」である。

子どもたちが学校で過ごす時間の大半は「授業」である。

教師と子どもの両者が幸せで豊かになるためには、「授業改善」に焦点を当てるしかないのだ。

「子どもたちと向き合うことが大切である」とよく言われる。

しかし、それは「休み時間」であるべきではない。

「休み時間」はお互いにとって、文字通り「休憩」の時間である。

「休む」ことが本質である。

教師は「授業」という時間にこそ、子どもと向き合う必要があるのだ。

では、その教師たちは、「授業」を通して、子どもたちと向き合うことができているだろうか?

正直、「できていない」のではないだろうか?

教師たちは、「子ども」よりも、「宿題」と向き合っている。

「提出物」と向き合っている。

赤ペンを片手に「ワークテスト」と向き合っている。

子どもたちに作業をさせて、「全体」はぼんやりと眺めている。

しかし、一人一人の子どもたちの「学びの様子」を見取る余裕はない。

子どもたち一人一人の実態に合った「フィードバック」ができていない。

教師たちは、子どもたち一人一人と真摯に向き合うことができていないのだ。

これでは、学級・学校が荒れていくばかりである。

子どもたちは、強制的に勉強をさせられる。

しかし、教師は「自分」を見てくれないし、向き合ってくれない。

不満が徐々に積もり、問題行動を起こすようになる。

まさに、「負のスパイラル」に陥る。

これを打破するためには、教師に「子どもたちと向き合う時間的・精神的なゆとり」を与える必要がある。

やるべき業務を精選することが求められる。

「宿題」などという科学的効果のないものは、学校からなくしていく必要がある。

「授業改善」につながらない業務は、どんどん削除していくべきなのだ。

そして、時間的・精神的なゆとりが生まれれば、教師は子どもたち一人一人と真摯に向き合えるようになる。

もちろん、「授業中」にである。

「授業改善」をすることで、子どもたちにとって知的で楽しい授業をつくることができる。

その授業において、子どもたち一人一人の「学びの様子」を見取る。

見取った結果をもとに、一人一人の実態に応じて「フィードバック」をする。

これにより、子どもたち一人一人と「つながり」をつくることができる。

これが「正のスパイラル」となり、子どもたちが落ち着いていく。

やはり、「働き方改革」の本丸は「授業改善」なのである。

そして、「授業中」にこそ、教師は子どもたち一人一人と真摯に向き合うことが求められるのだ。

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