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#1826 崩壊に向かうかどうかの分岐点
私は今、大変困難な学級を受け持っている。
子どもの人数は少ないのだが、特性をもつ子どもが複数集まっているのだ。
現状としては、前の記事でも書いた通り、子ども同士が互いを監視し合い、注意し合うような集団になってしまっている。
今が、学級崩壊に向かうかどうかの分岐点と言ってもいいだろう。
今回は、今の学級の状態に陥った原因を分析し、打開策を考察していきたい。
1 原因
考えられる原因を列挙してみる。
・教師である自分の考え・指導こそが「正解」であると思い込んでいる。
・子どもたちを無理やり、教師の都合に合わせようとしている。
・悪いところばかりに目がいっている。(ネガティビティバイアス)
・特定の子どもを「問題を起こす子だ」と無意識にレッテル貼りしている。
・叱って問題を解決した経験が積み重なり、そこに快楽を求めてしまう。
・子どもが発する言動の背景・根っこを分析できていない。
・子どもが発する表面的な言動に、いちいち反応しすぎている。
・問題行動を起こさないように、監視的に取り締まっている。
・子どもにナメられたくないと思っている。
・同僚に不甲斐ない自分を見せたくないと思っている。
・時間をかけたくないので、手っ取り早い解決方法を選んでしまう。
・「教師としてこうあるべき」という理想に縛られている。
・「〇年生としてこうあるべき」という理想像が高すぎる。
・子ども側の背景・事情を聞き取っていない、対話をしていない。
・「どういうときに叱るか」という明確な基準を伝えていない。
・ルールや超えていけないラインを子どもたちと合意形成していない。
・子どもたちは未熟であり、未学習であることを認識できていない。
・子どもは「適応機制」により、問題行動を起こすことを理解できていない。
・教師一人だけで「なんとかしよう」と思っている。
・問題を解決するハウツーが外の世界にあると思い込んでいる。
・「不安常在」が覚悟できていない。
・問題、トラブル、想定外を、「成長の機会」として愉しめていない。
・大声でどなる指導しか選択肢を有していない。
ザっと列挙したが、このような原因となる要素が複雑に絡み合って、今の学級の状態を形成していると言える。
2 打開策
上記で整理した原因をもとに、打開策を検討する。
・高い理想を追い求めず、ありのままの子どもの現状を受け止める。
・学級のルールやしてはいけないことを、子どもたちと合意形成する。
・意識的に子どもたちの「良いところ」に目を向け、価値付けし、教室内に波及させる。
・時間をかけなくて済むような手っ取り早い解決方法を選択するのではなく、子どもの事情を聞き取り、理由付きで納得感のある指導を意識する。
・日頃から子どもたちとのコミュニケーションを心がけ、「話を聞きたくなる信頼される教師」を目指す。
・未学習である実態を看破し、「どうすべきか」を理由付きで教え諭す。
※周りの子どもに意見を聞いてもよい。
・「A」させたいときには、それを直接説くのではなく、子どもが興味をもつように「B」という形に転換して伝える。
・外側にあるハウツーに頼らず、仮説実験を繰り返していく。
・「不安常在」を覚悟し、セレンディピティを愉しむ。
以上のような打開策が考えられる。
今後、このような打開策を意識的に講じていきたい。