#1732 自己調整学習×自由進度学習
自己調整学習では、「予見-遂行-内省」のプロセスを、学習者である子どもが踏むことになる。
「今日学習すべきこと」を予見段階で見通す。
「自分に合った学び方」で遂行段階で学ぶ。
「自分の学びはどうだったか」を内省段階で振り返る。
これにより、「個別最適な学び」に近づくことができる。
しかし、この「自己調整学習」の理論を活用するだけでは物足りない。
授業が依然として、
「本時の学習内容を教師が規定する」
「1時間分の学習内容があらかじめ決まっている」
状態では、「単線型」の授業となってしまう。
これを改革していくためには、自己調整学習に「自由進度学習」をかけ合わせることが必要となる。
つまり、「本時の学習内容」さえも、子ども自身に自己選択・自己決定させるのである。
事前に「単元進度表」のようなシートを手渡しておく。
子どもはそのシートをもとに、あらかじめ1週間分の「マイ時間割」を設定しておく。
そして、毎回の授業で、自分が設定しておいた教科の学習を、自分に合ったペースで学んでいく。
よって、授業で学習される内容や進度は、子ども個々によって異なってくる。
まさに、「複線型」の授業にすることができるのだ。
つまり、1時間単位の授業は「自己調整学習」で進め、単元単位では「自由進度学習」をしていくことになる。
これが「自己調整学習×自由進度学習」の実践である。
ぜひともこの実践に取り組んでいきたい。