#1472 メタ認知を促すことで、子どもにも責任をもたせる
子どもの学びや学習には、「教師の責任」がつきまとう。
教師が「何を」「どのように」「どれくらい」指導したのかが問われる。
子どもの学びの質が低いと、教師の責任問題となってしまう。
しかし、その全てを教師の責任にしてしまうのはおかしい。
学習者である子どもたちにも、責任をもたせるべきである。
では、どういうふうに責任をもたせるべきか?
ポイントは「メタ認知」である。
子どもに指導することが可能なのは、「教師」と「その子ども自身」である。
したがって、「自分が自分自身に指導すること」つまり「メタ認知」を根拠に子どもにも責任をもってもらうのである。
自分自身に指導することができるのは、「自分自身」であることを認識させる。
具体的には「メタ認知的知識」「メタ認知的活動」の詳細を指導する。
そして、実際に「メタ認知的知識」を活用させたり、「メタ認知的活動」を実践させたりする。
そうやって、自分が自分自身をメタ認知し、自己指導するように促すのである。
これが可能になれば、学びの質の責任は「教師」と「子ども自身」の両者となる。
例えば、ある子どものテストの成績が低かったとする。
このとき、教師の指導の質が悪かったことが考えられるので、教師が責任をもつこととなる。
さらに、メタ認知をうまく作用することができなかった「子ども自身」も責任をもつことになるのだ。
しかしそのためには、メタ認知を促すよう教師が適切に指導することが求められる。
そして、教師が責任を逃れる理由にしてはいけない。
結局、メタ認知的知識やメタ認知的活動の在り方を指導するのは教師なわけである。
なので、その指導の是非が問われ、教師の責任が発生するのである。
とにもかくにも、教師が指導の全責任を負う必要はない。
子どもに「学びの責任の自覚化」をもたせるためにも、メタ認知について継続的に指導していくことが必要なのである。
次の記事では、この「メタ認知」の指導について、さらに深堀りしていきたい。
では。