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#1954 アウトプットありき~学習内容を手段に~
「学習内容」というものを、授業の「目的」にしてはいけない。
「学習内容」を授業の目的にしても、子供たちはやる気を起こさない。
子供は「なぜそれを学ぶのか」理解できないからである。
そこで、「学習内容」を「手段」にすることを提案する。
では、どのような「目的」のための「手段」とするのか?
それは、「単元の最終成果物」という目的のための手段である。
単元の最終ゴールに、何らかの「成果物」をアウトプットする活動を用意する。
いわば、「パフォーマンス課題」である。
つまり、「最終成果物を完成するために、学習内容を学んでいく」という流れをデザインするのである。
言い換えれば、「アウトプットのためのインプット」を重視するわけである。
そうすれば、子供たちは、「ゴールに到達するために、この内容を学ぶ必要があるのか」と学習内容を学ぶ理由に納得するのだ。
また、「先にアウトプット活動をしてしまう」というパターンもある。
これにより、子供たちは「知識が不足している」「あれもこれも学ぶ必要がある」とインプットの必要性を実感する。
「アウトプットありき」で考えることで、インプットの重要性や必要性が増すのだ。
教師には、学習指導要領に定められている「学習内容」を、子供たちに身に付けさせるという任務がある。
しかし、その「学習内容」を目的化して、子供たちに押し付けてはいけない。
それでは、「何のために学ぶのか」子供たちには伝わらないのである。
そうではなく、「学習内容」を手段にしてしまうのだ。
魅力的な「単元のゴール」を設定し、それを実現・完成するために、「学習内容」を手段として学ぶ単元デザインを重視するのである。
ぜひ、このような思想で単元構想をしていきたい。