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#1909 「指示」を手放す

今回は、内藤睦夫氏の著書『「指示」をやめれば、先生はうまくいく』からの学びを整理する。


・「良いクラス」というイメージが、子どもも教師も苦しめている。

・教師の力で「良いクラス」をつくることを目的にしない。
 →学級を課題解決集団にすることで、自然と「良いクラス」になる。

・「子どもはコントロールできる」という妄想を手放す。
 →「人はコントロールできない」と腹に据える。

・ティーチャーの役割を2、3割にして、コーチの役割を7、8割にする。

・「楽」で「楽しく」、子どもを信じて関わる。子どもの主体性や対話力を引き出す。

・子どもをコントロールしたくなる原因
➀教師のこだわりや信じ込み
 ※「やればできる」「なめられてはいけない」「やめてはダメ」
②「みんな仲良く」という言葉
 ※異質なものに目がいく、「迷惑をかける」の基準
③外からの力
 ※他の先生からのアドバイス、決まり
④教師がもつ感情
 ※気に入らない子ども、お気に入りの子ども
⑤理想的な授業観
 ※教えたい欲求、上手にやらせる技術
⑥子ども側の要因
 ※発達障害、グレーの子ども

・子どもをコントロールしようとやりがちなこと
➀指示から命令へ
②脅す
③(人格や存在を)否定する
 ※間違いを間違いと教えることはOK
④論破する
⑤(無理に)反省させる
⑥見捨てるふりをする
⑦(コントロールするために)ほめる
⑧コーチングのようなコミュニケーション ※誘導

・「指示しない」ための選択肢
➀観察する:できている子ども9割、できていない子ども1割に意識を
 →子ども理解、承認のチャンスを見つける(注目は集めない)
②質問する:詰問ではなく、「正しい・悪い」の判断を持たない
③傾聴する:助言やアドバイスを我慢する
④承認する:要望を伝えず、ただ認める
 →「次も頑張ろう」という子どもの思いを育む可能性がある
⑤子どもを信じる
⑥選択肢を一緒に考える
⑦授業展開を柔軟にする:学びを止めない
 →対話をさせる、子どもを話し手にする、出歩き活動をする、学び合い
⑧チームで対応する:支援員も観察、質問・傾聴・承認する
⑨諦観する:長期的視野で今は諦める、許す

・ケーススタディ
➀「~しなさい」ではなく、「~しましょう」で誘う
②座っていない子どもがいても、観察して、授業を始める
③おしゃべりをしている子どもがいたら、意図的に「対話」の時間をとる
④教科書を使って、子どもに任せ、追究・相談・対話・探究する授業へ
⑤対話は強要せず、観察する、子どもを理解する
⑥「今、どういう状態ですか?」とメタ認知させる
⑦「はぁ~い、時間で~す」と対話をやめさせる、ハンドサインでもOK
⑧忘れ物をなくす、書類を提出するためにできることを一緒に考える
⑨「どんな家庭学習ならやれそうか」一緒に考える
⑩「いじめた人」ではなく、「いじめ」を許さない
 →事実を確認する、「いじめられている度」を聞く
⑪教師だけで問題を解決せず、子どもたちに問題へ向き合わせる
 →対話で最適解をつくり出せる集団へ
⑫豆先生をつくらない、違いを認めて許す文化をつくる
⑬不登校という選択を尊重する、ストーリーをつくらない対話を心がける

・旧3K型授業(聞く・書く・記憶する)から、新4K型授業(考える・関わる・行動する・解決する)へ転換する。
 ※新4K型学級経営も


以上が、書籍からの学びである。

ぜひとも、教師からの権威的「指示」を手放していきたい。

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