#1796 国語科の授業づくりについての学び
以前、中堅教諭研修に参加し、「国語科の授業づくり」について学んできた。
今回は、その研修会から得られた学びを整理していく。
・国語科では「言葉による見方・考え方」が肝となる。例えば、文学教材の読み取りにおいて、教科書定番の物語教材を読むことを通して、「言葉による見方・考え方」「適切な読み取り方」という概念的な知識を獲得するようにする。この場合、教科書定番の物語教材の「内容」は、最悪忘れてしまってもかまわない。物語の「内容」を学ぶことが目的ではなく、「見方・考え方」「読み取り方」を学ぶことが目的である。そして、そのような概念的な知識を、別の教材に生かしたり、大人になったときに活用したりできることが重要となる。つまり、「話題」「教材」「題材」を通して、「指導事項」を学ばせることを重視しなければならない。
・「言語活動」は「手段」であり、「目的」ではない。言語活動を通して、「指導事項」つまり「資質・能力」を身に付けることが「目的」である。
・子どもに初発の「感想」や「問い」を書かせた後は、フリートークをさせる。思う存分話し合いをさせて、それでも解決できなかった問いこそが、全体で取り上げるべき質の高い「問い」となる。
・文学的教材であれば「場面」があり、説明文教材であれば「段落」がある。そのような場面や段落について、順を追って学んでいくような授業展開はつまらない。「全体を読まなければわからない」「全体を読んで根拠を見つけなければわからない」ような問いを吟味する。そのような「考えたくなる」「根拠を探したくなる」問いを投げかける。これにより、子どもが自然と文章全体を読み込むようになる。
・文学的教材における音読指導の要点は「声の高さ」「声のスピード」である。高さやスピードに変化をつけることで、登場人物の「キャラ」を演じ分けることができるし、その場の雰囲気に合った「ナレーション」ができるようになる。
・文学的教材には、物語における「典型」がたくさん散りばめられている。その典型を探し、教師が深く教材研究する。この教材研究の深さが、授業の深さを生む。
以上が、研修会で得た学びである。
これからの国語科の授業づくりに生かしていきたい。