#1812 できないのか?やりたくないのか?
授業中に、ボーっとしている子どもがいる。
そんなときは、次のいずれかの視点で関わることが必要だ。
➀できないのか?
②やりたくないのか?
つまり、「能力」の問題なのか、「意欲」の問題なのか、ということである。
このような2つの視点の違いにより、個別指導・支援の在り方が変わってくる。
「できない」つまり「能力」の問題であれば、それが理解できるように丁寧に個別指導することが求められる。
「やりたいくない」つまり「意欲」の問題であれば、そばに行って話を聞き、動機づけの言葉をかけることが求められる。
このように、アプローチの違いが生じるのである。
しかし、いつでも教師が「能力の問題か意欲の問題か」を見取ることは難しい。
ましてや教室の中に、上記のような個別指導が必要な子どもが複数いたら、一人の教師では手に負えなくなる。
そこで環境構成を工夫するようにする。
教室の中に、
➀「できなくて困っている人のスペース」
②「やる気を出したい人のスペース」
を意図的に用意するのである。
➀のスペースにきた子どもには、勉強が得意な子どもや教師が個別支援をするようにする。
②のスペースにきた子どもには、ストレッチをしたり、クールダウンをしたりすることを奨励する。
このように、環境構成を工夫すれば、教師が声をかける必要がなくなる。
子ども自身が「今の自分の状態」を見極め、スペースに移動することで、問題を解決できるようにするのだ。
「問題が解けない」「難しい」のであれば、➀のスペースに行き、援助希求をするのである。
「やる気が出ない」「だるい」のであれば、②のスペースに行き、意欲の回復をするのである。
このような「自己調整学習者」を育てる環境構成を模索していきたい。
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