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和紙、ノイマン、ゲーム理論、データ科学、美術【注目の新刊5冊】#2



こんにちは!赤池エアです!

前回から引き続き、個人的に気になっている新刊を簡単に紹介します。目を通して趣味が合うなと思った方は、ぜひスキ・フォローをよろしくお願いします!記事を書く励みになります!

また、この記事内のリンクから本を買っていただけると僕が得をします!見知らぬ人間が得をするのが嫌な人は、ぜひ書店に足を運んで購入してください!

ええチョイスするやんけ、ちょっと得させてやりますわというキップのいい方は、ぜひ記事内のリンクからご購入ください!僕が BIG KANSHA(※巨大な感謝の心のこと)を空に向かって放ちます!

では、行きましょう!

1. 『日本史を支えてきた和紙の話』

聖武天皇は和紙の力で鎮護国家を築いた。紫式部は和紙の特性を生かして源氏物語を書いた。徳川の天下泰平を支えたのも和紙だった…。「和紙視点」から日本史を読み直す異色作。

草思社の書籍詳細ページより

「和紙視点」!?!?!???!

そんな視点の置き方があったのか……!と衝撃を受けてしまいました。こんなん読むしかないでしょう。くぅ……!やるぜ、草思社!!

視点の置き方で衝撃を受けたのは、YouTubeでずんだもん解説を上げているだーまめさんの「僕は鯉!!!!」という訳のわからない出だし以来です。

第一章 日本人と「紙」との出会い
第二章 正倉院文書に見る古代の和紙作り
第三章 和紙の力で鎮護国家を築いた聖武天皇
第四章 和紙と紙巻筆が生んだ源氏物語
第五章 平家一門を西方浄土に導いた装飾料紙
第六章 雪舟の水墨画と日本人の心
第七章 和紙の蝶番が拓いた屛風芸術
第八章 和紙が支えた徳川の天下泰平
第九章 浮世絵は和紙の本懐
第十章 和紙の里・越前の文明開化
第十一章 現代人の心を包む和紙~日本画家・千住博の雲肌麻紙~

朽見 行雄『日本史を支えてきた和紙の話』(草思社)目次

個人的には、第八章の「和紙が支えた徳川の天下泰平」というのがめちゃくちゃ気になります。身分制とか、鎖国とか、そういう社会制度が天下泰平を支えたんですよ的な話を飛び越えて、和紙も支えてたの!?というシンプルな驚きがあります。

気になった人は、「紙と日本史の関係」を初めて解き明かした労作、という草思社のページを覗いてみるといいかもしれません。さわりをさらっと書いてくれているので、買うか買わないかの判断にぜひ!

2. 『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』

これ!!!書影が良すぎます!!!!!

ノイマンがど真ん中で不敵な笑みを浮かべて、その周りをぐるぐると緑色の同心円が広がっているの最高すぎる!!催眠術にかけられてるみてぇだ。

はじめに ジョン・フォン・ノイマンとは何者だったのか
1 メイド・イン・ブダペスト
天才が生まれ、育った
2 無限とその先へ
10代の若者が数学の危機に立ち向かう
3 量子の伝道者
神はどのようにサイコロを振るのか
4 Y計画と「スーパー」
トリニティーからアイヴィー・マイクへ
5 現代のコンピューターの誕生を巡る込み入った事情
エニアックからアップルまで
6 ゲーム理論
陰鬱な科学、経済学を活性化させる
7 海辺のシンクタンク
核戦争をゲーム化する
8 レプリケーターの出現
機械をつくるための機械と、心をつくるための機械
エピローグ どの未来から来た男?
索引/原注/参考文献/図版クレジット

アナニヨ・バッタチャリヤ / 著、松井信彦 / 訳『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』
(みすず書房)目次

ノイマンといえば、コンピュータの父、未来からきた男、コンピュータ以上の計算力、火星人、などさまざまな異名を手にした地球が誇る大天才です。

嘘かほんとかわからないエピソードが多い人ですが、とりわけ僕が好きなエピソードは、運転下手すぎて通勤途中のカーブで事故りまくった結果、そのカーブに「ノイマンカーブ」という不名誉な名前をつけられていたというものです。

とんでもねぇ天才にも苦手なものはあるんだなとホッとさせられます(?)

ゆるコンピュータ科学ラジオというYouTubeチャンネルでノイマン特集の回(全4回)があり、とても面白いので、まずはここからノイマンに入門してもいいかもしれませんね。

あと、無知なことに松井信彦さんという翻訳者の方を知らなかったのですが、この人他にもサイエンス系の面白そうな本をたくさん翻訳してるみたいですね。この人の他の翻訳書も読んでみたいな。

松井信彦さん翻訳書一覧(太字は特に気になるやつ)

  • 『宇宙に質量を与えた男 ピーター・ヒッグス』

  • 『ソーシャルメディア・プリズム――SNSはなぜヒトを過激にするのか?』

  • 『オウムアムアは地球人を見たか?: 異星文明との遭遇』

  • 『神経免疫学革命:脳医療の知られざる最前線』

  • 『Liquid 液体 : この素晴らしく、不思議で、危ないもの』

  • 『数式なしで語る数学』

  • 『「偶然」の統計学』

  • 『不可能、不確定、不完全: 「できない」を証明する数学の力』

  • 『重力波は歌う――アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち』

  • 『人類を変えた素晴らしき10の材料: その内なる宇宙を探険する』

  • 『スプーンと元素周期表』

3. 『パイを賢く分ける: イェール大学式交渉術』

1 パイとは何か(ピザ;悪党との交渉;パイ;交渉にまつわるふたつの誤解;正直なパイ;法的なパイ;パイは必ず等分するべきか?;相手の合意を引き出せるか?)
2 費用の分担(『タルムード』が教える解決策;誰がいくら支払うか?)
3 複雑な交渉(あなたのほうが必死な場合は?;パイが不確かな場合は?;ルールと評判;3者以上による交渉;あなたが捨て駒にされようとしている場合は?)
4 パイを広げるには(相手の望むものを与える;相手とパイのとらえ方が異なる場合は?;相手の主張を代弁する;あなたの解決策を売り込む)
5 交渉の力学(交渉に備える;明かすべき情報(と隠しておくべき情報)
開始時の戦略)

ネイルバフ、バリー / 共著、千葉敏生 / 訳『パイを賢く分ける: イェール大学式交渉術』
(早川書房)目次 

ゲーム理論の専門家で、コカ・コーラ社との企業売却交渉などの経験もある人が著者のようです。

個人的には、ただ象牙の塔にこもっている理論家というのはそこまで好きではなくて、社会に実装したり、実用例を作ってなんぼでしょと思っているので、この著者は僕の好みど真ん中のタイプですね!理論も実務もどっちもこなすタイプの!!!

ゲーム理論のことを詳しく知りたいなと思いつつ、ナッシュ均衡?パレート最適?なんか言葉は聞いたことあるが、ようわからんなという。囚人のジレンマはもう散々聞いたのでお腹いっぱいです。現実の事例をください状態だったので、マジでちょうどいい本かも。

経済活動を単なるパイ取りゲーム(ゼロサムゲーム)としてしかみていない訳じゃなく、4章に「パイを広げるには」という項目がたてられているのも好印象です。

一人勝ちしたって、みんなが貧しいままだったら自分も共倒れだしなと最近考えていたので第4章は特に気になります。

4. 『人生の一大事はデータ科学にまかせろ! 直感や思い込みに惑わされず、正しく決断する方法』

序章 データオタクの自己啓発
第1章 幸福な結婚のためのデータ科学
第2章 良き子育ての秘訣
第3章 才能がなくてもスポーツ選手として成功するには?
第4章 アメリカの知られざる金持ちとは?
第5章 成功への長く退屈な苦闘
第6章 運を味方につける
第7章 オタク流イメチェンの方法
第8章 ソファから立ち上がって人生を変える魔法
第9章 人を惨めにする現代生活
終章

セス・スティーヴンズ゠ダヴィドウィッツ / 著、酒井泰介 / 訳
『人生の一大事はデータ科学にまかせろ! 直感や思い込みに惑わされず、正しく決断する方法』
(光文社)目次

注目の新刊 #1 という記事でも書いたのですが、やっぱりデータサイエンス勉強してると、具体的な応用事例知りテェ!自分の生活にも応用しテェ!ってるんですよね。

その結果として今自分で、大企業の意志の介在しないレコメンドシステムを自分用に組もうと思って試行錯誤しているのですが、なかなかうまくいかんのですよ。

自分が行き詰っとるんなら他人のうまく行っている事例をみて学べばいいじゃないというね。

受験勉強も大学での勉強もそうだったけど、例題とか具体例みて手を動かしてゴリゴリ学ぶタイプなんすわ。ゴリゴリ理論だけでバチバチに応用できるほどセンスないんで……。

5. 『美術の愉しみ方 「好きを見つける」から「判る判らない」まで』

絵に殉じたゴッホの筆遣い、色彩を見極めたセザンヌの眼、人間の生命を彫像にしたロダンの手。優れた絵画・彫刻は、作家の感性と知性が結晶した永遠の芸術である。東西の名品を堪能できる現場が美術館や展覧会だ。本書は、関心を開く・好きを見つける・読む・比べる・敷居をまたぐ・参加する・判るという7つの視点から、読者を現場にいざなう。

山梨俊夫『カラー版-美術の愉しみ方-「好きを見つける」から「判る判らない」まで』
(中公新書)

中高で美術部に入っていたのですが、僕はちゃらんぽらんな美術部員だったので、ろくすっぽ絵の練習もせず、鑑賞のための訓練もせずという始末でした。

でもそれなりに芸術に興味はあるので美術館にはそこそこ行くんですが、見る訓練を積んできた訳じゃないから、一枚の絵を30分以上眺めていたり、2秒でスルーしたり、自分の感性だけを頼りに野生的な鑑賞をしています。この野生的な鑑賞、すっっっっごい疲れるんですよね。

いつも美術館出る頃にヘロヘロで何も考えたくなくなる感じ。美術館を出る時に全然元気な人見ると、こいつ体力あってすげーなと毎回思います。

そういえば前に読んだ『絵を見る技術 名画の構造を読み解く』という本は、理屈っぽい僕にかなりあっていた美術鑑賞本でした。名画がなぜ名画なのかというのをシステマチックに読み解いているのが好みでした。

「フォーカルポイント」のくだりとかは特に面白いので読んだことない人はこちらもぜひ。


そんな感じで注目の新刊第2回でした。

注目の新刊シリーズは週1くらいのペースで続けていくつもりなので、スキ・フォローなどよろしくお願いいたします!

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