浄泉寺さんに行ってまいりました。パート2! その2
さて、続きです。
私たちは朝ごはんを終えましたが、むちゅめはおにぎりを少しとりんごジュースを半分残したまま、名古屋に到着いたしました。
荷物をまとめ、むちゅめをスリングに入れて移動します。
歩く歩くと訴えるむちゅめに、「今はごめんね!」といいつつ、速足で、名鉄の方へと向かいます。
大きな荷物を抱えて、わっさわっさ、とはまではいかないものの、後ろにリュックを背負って、前にはむちゅめを抱いて、右手にはsuicaとりんごジュース……となれば、小柄な私にとっては結構な重量です。
はたから見たらおそらく、のてのてと。
主観的には、さかさかと歩いてともみさんの後に続きます。
ほとんど問題もなく名鉄の改札口につきました。
が、ここからが問題だったのです。
ともみさんがICカードを出している間に、私が先に通ります。
ピッ!という音を立てて、suicaが読み取られました。
ぱかん!と改札口が開きます。
そのまま通ればよかったのです。
が、隣の改札口で、ともみさんが持っていたICカードがエラー音を出してはじかれてしまいました。
驚いたわたしは、そこで立ち止まってしまったのです。
なんだろう?と戻って来たともみさんと首を傾げている間に、改札はぴこん!と待ちきれないとばかりに音を立てて、ゲートを閉じてしまいました。
さらにともみさんが、ICカードをピッとかざします。
ここでもエラー音。
もしかしたら期限切れだったのかもしれないと、切符を買いに向かいました。
降りる、歩くと暴れるむちゅめをあやしながら、ともみさんを待ちます。
ようやく戻って来たともみさんは、切符で改札を通りました。
ほぼ同時に改札にsuicaをもう一度かざしたわたしが、今度はエラー音!
駅員を呼んでください、と表示されますが、朝早くの土曜日です。
挨拶運動よろしく見守ってくれている駅員さんなどおりません。
立ち往生とはこのことです。
ほとほと困り果てた私を見て、むちゅめもなにやら神妙な顔で大人しくなってくれました。
ともみさんが中に入り、駅員さんを呼んできてくれます。
こうして、寝坊でもなく、乗り換えでもなく、まさかの改札口の通過でまごつきながら、
私たちはなんとか、予定していた電車に乗ることができたのでした。
ふう、やれやれ。
空いている席に腰を下ろし、むちゅめにジュースを飲ませます。
まだ何も始まっていないのに、もう全てが終わったような気分です。
大事なのはこれからこれから。
浄泉寺さんに着いてからがお仕事なのです。
がたんごとんと電車に揺られ、横を走り抜ける電車にいちいち感動するむちゅめの相手を繰り返しながら、豊橋までたどり着きます。
無事に着けそうですと浄泉寺さんに連絡をいたしましたら、本日はスタッフの方がお迎えに来ていただけるとのこと!
なんと素晴らしい……!と感動しながら、一同のてのてと電車を降ります。
緑の馬頭ちゃんのTシャツを着ているお若い男性が来てくださる、とのことでしたが、「新幹線の方の降り口」の方が分かりません。
こっちだ!とともみさんが歩いていきますが、どうにもこうにも出口に見えないのです。
「そっちに行くと、新幹線に乗らなきゃいけなくなりませんか?」と袖を引き、駅員さんにヘルプを掛けました。
やはりどうやら違った模様。
「こっちの出口ですね!」と案内していただいた方に行くと、ちゃんと改札口がありました。
よかった、これで地上に出られる!
歩く歩くと訴えるむちゅめと手をつなぎ、通路を歩いてエスカレーターを下ります。
むちゅめ、どうしたことか、エスカレーターがとても上手なのです。
小学生になってもつまづいていた私は、なんとも不思議な気分で手をつないでいます。
さあ、お迎えの方、きちんと見つけられるかしら……?
どきどきしながら、目を皿のようにして道路に目を向けると、
おやまあ、見覚えのあるステッカーを貼った車が一台。
とても分かりやすいところに停まってくださっています。
緑の馬頭ちゃんTシャツを見る前に、「あれだ!」と確信いたしました。
エスカレーターを降りきると、スタッフの方も気づいてくださったらしくこちらに歩いてきてくださいました。
お迎え来ていただきありがとうございます。
ご挨拶をして、一同車に乗り込みました。
お話を聞くと、もはや境内は驚くことになっているご様子。
それはそうですよね。前日の昼間からお待ちいただいた方がいらっしゃるんですものね。
夜露を凌ぐためのテントを張っている方もいて、
朝の五時から、ウナギが焼かれているんですものね。
なにそれカオス……。
かろうじて見覚えのある景色を眺めながら
(当方、大変な方向音痴でございます。風景はイメージでしか覚えられません)
一路、浄泉寺さんを目指します。
辿り着くと、予想に違わぬ光景でした。
ずらりと並んだ参拝者様のお顔に、疲労と達成感が垣間見えます。
そしてどことなくウナギの香ばしい薫りが……。
お寺に伺ってウナギの薫りがする、だなんて、とんだミスマッチですのに、浄泉寺さんですと妙に様になっていると申しますか、違和感が仕事をしないと申しますか、
普通に受け止めてしまいますから、我々の感覚も麻痺しているのでしょう。
本堂に入りまして、まずは合掌。
浄泉寺さんとサキヤさんにご挨拶いたします。
前に一度経験がありますから、準備は早いものです。
10時になるまでに時間がありますから、と先にスタッフの方の絵を描かせていただくことになりました。
私たちがプレオープンしている間に、浄泉寺さんはサキヤさんと書置きの色紙絵などの抽選会でお忙しそうです。
ちらりと絵を見せていただきましたが、とんでもないクオリティ!
ボールペンのポテンシャルってこんなに高いんですね!
画力に圧倒されながら、10時を迎え、もはや一大イベントと化した合同御朱印会が始まりました。
なにせ前日の昼から並んで待ってらっしゃった方もいらっしゃるのです。
いったい、どれだけの方が来られるのか、どきどきしながら待っておりましたが、
おやおや?
なんだか、この前の方が忙しい……?
合間合間にのんびりする余裕がございます。
絵を待っておられる方と、
「どちらから来られましたか?」
「昨夜はいつからお並びで?」
と会話をする余裕もございます。
この前は、てんやわんやであれよあれよという間に時間が過ぎて行き、息をつく暇もない、という感じだったのですが……あれれ?
むちゅめが開始とほぼ同時に抱っこでねんねしてしまったのが理由かと思いましたが、それにしてもゆっくりしています。
首を傾げていると、どうやら前回とシステムを変えられた模様だということが分かりました。
同じ、一人あたり15分、という時間でも、前回は一気に4人が本堂に入ってきて、めいめいが好きな順番で並ぶ……というスタイルでした。
今回は、15分刻みで時間が書かれた札を取っていただき、札を持っている人が時間に合わせて入ってくる、というスタイルです。
道理で、本堂の中の人が少ないはず。
さらには、サキヤさんがいらっしゃるということで、早くから並ぶ方が多く、身体的や時間的にそういったことができない方が、早々に諦められたのではないか、ということ。
必然的に、前回も来られたような強者ぞろいとなり、すでに書置きのものをご購入いただいていたことで、書置きをご用意する必要がなくなり、仕事が減ったようです。
なるほど、前回はほぼ全員の方が書置きと直書きを両方ご希望でしたね。
直描きが出来なかった方も、書置きは自由にご希望できるため、書置きだけでも、と来られた方が多かった印象です。
初回と二回目で、こんな違いがあるんだ~とまたもや勉強になりました。