燕の季節がやってきました。
春が来ましたね。
ぽかぽかとした陽気が心地よく、超が3つついても足りないくらいの寒がりな私には、大変ありがたい季節です。
今朝、お寺に行くと、燕が巣を作っていました。燕を見ると、春も本番、もうすぐ初夏なのだなあと思いますね。
この燕、毎年やってきて巣を作っているのですが、とある思い出があります。
私がお寺に嫁いで数か月経ち、最初の春がやって来たときの話です。
義父が、庫裏(寺の住居部分をこう呼びます)の窓から外を見ていました。
いつもはそんな場所にいない義父が、いったい何を見ているのだろうと疑問に思っていると、私に気付いた義父が、嬉しそうに報告してくれたのです。
「あそこにね、燕さんが巣を作っているんですよ。毎年来るんですけどね、今朝、卵を産んだみたいなんです。蛇に食べられないといいんですけど……」
さて、このときの私の心情を、お分かりいただけますでしょうか。
つばめさん!? 巣を嫌がらないばかりか、蛇が来ないか自主的に警備しつつ、つばめに「さん」付け!?
お義父さん、かわいい!!!
嫁いできたばかりの嫁は、なんとか平静を装い、
「巣立ちが楽しみですね」と返すのが精一杯でした。
あれから数年。
年に二度ほど子育てをする燕は、蛇に卵を食べられたり、老朽化した巣が落ちて全滅したり、なかなか波乱万丈な自然の運命を辿りながら、半々の確立で無事の巣立ちを見せてくれます。
私は、燕を見るたびに、お義父さんの「燕さん」を思い出しながら、暖かくなってくれて嬉しいなあ、と思うのでした。
のんびり徒然記は、夫婦の会話で、面白いなと思ったことを書き綴ったり、こんなことを考えたよ、と話したりした内容をまとめてみました。 ようは、なんでもありの日記です。
副題の「今日も夫婦の会話はかび臭い」は、一般のご家庭では、夫婦の会話はこんなのではないらしい。どうやら我々の会話は、およそ様よりも、随分とかび臭いらしいよ、というともみさんのお言葉をいただいて付けました。
日々の日記に加えまして、たまに夫婦の会話が混ざりますが、全て実話でございます。
かび臭い夫婦の会話を、お楽しみいただければと思います。