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そよ風に靡かれて

転職をすることにした。

新卒で入った会社で働き始めてからはや4年。入社してから常に頭の中にあった「いつかは転職しよう」の気持ちを、ついに行動に移すこととなった。

思っていてもいざ行動を起こすとなると中々躊躇してしまうもので、「めんどくさい」とか「変化への恐れ」とか、「とはいえこんないいところもあるし…」みたいな気持ちが付き纏っていた。

周りの友人が転職し出していたり、いつまでも変わらない自分に焦りを感じていながらも、一歩を踏み出すための一押しを待っていたのかもしれない。

良くも悪くもきっかけとはくるもので、今回は「決定的なマイナス面」が現れたことによって、スッと今までのだらだらとした未練のような気持ちが消え、或いは温もりを含んでいた気持ちがフッと冷めて、「あ、転職しよう」と簡単に決意を固めた。

そこからは思ったよりもサクサクと物事が進んで、長いすべり台のスタート地点で長い間出発できずにもじもじしていたところを、「行ってきなさい!」と誰かに背中を押されて、後はもう進むしかない、とどんどん加速していったような体感だった。

まさに「追い風が吹いているな」と呟いてしまうような、そんな感覚だった。

やっぱり物事にはタイミングとか機運みたいなものがあるんだろうなあとつい思ってしまうのだけど、なんだかんだ大事なのは、追い風になる前のそよ風が吹いた段階でそれに気づけるか、そしてその風に乗って歩き出せるかなのかもしれない。

きっと「そよ風」は誰にだって強かれ弱かれ吹いていて、だけど心がそこまで向いていなかったりとか、「まだこんなに弱いし…」とかぶつぶつ言っている人は、そのまま見過ごしてしまう。

結局は、「思いの強さ」が風を乗りこなす羽になるのかな。

“流れ星に3回願いを唱えると叶うのは、流れ星を見つけた瞬間にすぐ唱えられるくらいいつも心で思っているから“

という話をふと思い出す。

私は決して物事をどんどん決断してスピーディーに達成していけるタイプではないけれど、頭の中でぐるぐるといつも考えているからこそ、いざこの頬をそよっと撫でる風が吹いた時に、躊躇わずに一歩踏み出すことができたのかもしれない。

そういう実績みたいなものが、少しずつだけど自分の中で増えていく度に、そんな自分への愛おしさや信頼が増えていっている。

そよ風に靡かれて、いつでも一歩踏み出せるように、軽いこころとからだで、ふわりふわりと生きていけたらいいな。

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