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アート独り言。(ビョーク/コーニュコピアbjörk/Cornucopia@東京ガーデンシアター)

3/31(金)に開催された、ビョーク/コーニュコピアに行くことが出来た。最後まで諦めなくてよかった。VJ、映像作家の観点からいつもの長い独り言です。

2016年6月29日〜 7月18日まで開催された「Björk Digital―音楽のVR・18日間の実験」を日本未来科学館の展示で見たビョーク。2016年はVR元年と呼ばれた年。

過去にアルバム「Homogenic」で強烈な衝撃を受けていたので、なんとしてもみたいと思い行ってきた。

白飛びしている

東京ガーデンシアターは日本未来科学館のすぐ近く。7年ぶりに乗ったゆりかもめ。感慨深かった。まさかビョークを生で見れるとは。生きていて良かった。

開場までの間は隣接するモールでお茶。ビョークがBGMで流れていた。

MUJIカフェのテリーヌ

開場し、中央寄りのバルコニー席に座る。映像、ステージの両方を見たい私にはとても良い席だった。映像はTobias Gremmler氏が担当している。

海の中にいるようだった
ライブ中は撮影NG

ほぼ予定通りスタートし、日本人コーラスグループが登場する。ちょうど東京では見頃の「さくら」からはじまり3曲ほど披露。
ビョークなりの思いが伝わる。コロナ渦では活動が著しく制限されていたであろうコーラス隊がビョークと共演している姿を見て感動して涙が出そうになった・・・

そしてビョーク登場。The gate、Utopia、Arisen my senses・・・とうとう生の歌声を聴いてしまった・・・素晴らしいという一言で済ますことは到底できない。

衣装はキクラゲ?のようなひらひらとした衣装。良く見ると仮面をしていない?ビョークしか着こなせないのではないだろうか。(ラストは光るウニのような衣装でした)

ステージは糸状のスクリーンが3層、一番奥に大スクリーン、両サイドに縦スクリーン。(記憶で書いているので間違っているかもしれません)そして前方にはレインボーカラーのライト&レーザー、ステージ前方上部にスポット、ストロボ、ステージ上には約15本ほどの腰ぐらいの高さのストロボ。ステージ中上部にもストロボ、スポットライト。観たことのないステージ演出だった。ストロボは音楽に同期している。少々まぶしく感じる所もあったが、これこそが生でステージ演出を味わう醍醐味だと感じた。映像ですべてのステージ演出を収録するのはほぼ不可能だから。(ストロボ演出があることは事前に案内があった)

ステージ演出の模様↓

背景映像も一部リップシンクがずれてしまっていた所があったが、リップシンク映像を音楽に同期させるのはものすごく技術が必要なので、心の中でVJ頑張ってと祈る思いだった。

映像が投影される糸状のスクリーンは左右に制御されており、曲によって横に移動しそのたびに映像が様変わりする。座席によってはスクリーンが見づらかった場所があったようだ。16:9を遥かに超え、LEDスクリーンとは全く違った、新しい体験をもたらしてくれた。

以前見たビョークVRはビョークの口の中にカメラを入れて撮影するという映像作品があった。(気分が悪くなる可能性がありますと事前案内があった)その時の衝撃を裏切らないTobias Gremmler氏の映像。一歩間違えたら不快の極みと感じてしまうグロテスクで美しい芸術作品に心を奪われる。

ステージ上にはかまくらのような形のリバーブ部屋がある。
子供の頃にひとりで森を歩いていた時の響きを再現したものらしい。響き渡るビョークの歌声。衰えるどころか進化しているのではないだろうか。

環境活動家グレタさんからのメッセージ映像が投影された。糸状のスクリーンは残念ながらすべての字幕を読み取ることは出来なかったのと、英語がうまく聞き取れなかったが力強いメッセージが流れていた。(rokkin onのサイトで要約が掲載されている)
一部の人たちがお金のために大切にしてきた文明を犠牲にしようとしていること、発信するのは自分の人気の為だけでなく未来の子供たちの為に今、自分に何が出来るのか?を考えて欲しいというメッセージだった。

ビョークの脳内をステージで再現されていたのではないだろうか。

音楽、映像、照明、衣装、メッセージ、すべてが究極だった。ライブというよりか、圧巻すぎる総合芸術であった。

今後これ以上のものが体感出来るのだろうか?

「ドモアリガト!」という挨拶が愛しかった。

おわり


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