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再会

岐阜はうだるような暑さが続いている。
車の室温計が39度。
40度じゃなくて良かった。
最早感覚が狂っている。

仕事が終わったらどこにも寄らず帰りたいところだが、食材を切らしている。近くのスーパーは知り合いにバッタリ会う確率が高いのでいつもは行かないが、さすがに別の店に行く元気がなかったので寄ることにした。

夕方だけど新鮮な野菜がずらり。
青々としたバナナと大きなキャベツをかごに入れてお肉コーナーへ向かう。

するとそこには見覚えのある女の子の姿。
4年ぶりぐらいだろうか。
思わず声を掛けた。すると、

「・・・!?○○君のお母さん?」

○○君のお母さんという言葉を久しぶりに聞いた。子供たちが卒業してからは随分と聞いていない。

すぐ横にはママさんもいて久しぶりに元気そうな姿を見れてとても嬉しかった。

彼女は、10万人に1人という難病を抱えていて、学年は違うけれど小学校の支援学級から特別支援学校の高等部までずっと一緒だった。
同じ特別支援学校に入れて良かったねと話したら、学校よりもその先はどうなるんだ、親子で路頭に迷うのだろうかと苦しい胸のうちを聞いていた。

現在は近くに勤めているようで、毎日が楽しいと言っていた。髪も茶色に染め、年頃でとても可愛らしくなっていた。思わず、可愛くなったねと話したら、顔を赤くしていた。

長話も良くないと思い、少しだけ近況を話して別れる。結局、あまり食材を買わずに帰宅した。

やっぱり近くのスーパーは誰かにバッタリ会う。でも思いがけない再会でとても嬉しかった。

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