学校は楽しいもの⁉️
寺子屋かめいが5周年を迎えた翌月に「てらこや新聞」を発行した。それを読んだ同級生に、「あなたはいつもとても冷めた目で、はしゃぐ私たちを見ていたから、こんなに熱い人だとは思わなかった。」と言われて驚いたことがある。
私は、意見をはっきり口に出し、人と衝突することがよくあり、義務教育の間ずっと母は、面談で「言っていることは正しくても、はっきり言いすぎだったり、きついことが多い」と担任に言われていた。高校では、先生たちの発言や学校での出来事が納得のいかないときは、校長先生に交渉に行ったのも1度ではなかった。そんな私が「冷めていた」と表現する人がいることに、驚いた。
私は、ただ「みんな仲良く」とか、「クラス一丸となって」とかいう発想には乗っていけなかったし、それをばからしいとは思っていた。それが苦痛で、年に30日くらい体調不良になり学校を休んでいた。
うちの両親は、それをただ見守っていた。
以前、「大人たちに言いたいこと」の中で書いたけれど、母は、私立中学校に進学を決めた私に、「学校には行かせてやるんだ、だから、自分でしっかり通え」と言っていた。けれども、ちょくちょく学校を休んだり、しょっちゅう保健室に行ったり、早退してくる私に何も言わなかった。
『みんな』って誰?
幼いころから母によく聞かれた。
子どものころ「みんながする」とか「みんなが言う」というマジックワードは、母と話をするとき何の役に立たない言葉だった。
それが、私には救いだった。みんなと同じようにすることや、みんなと仲良くすることを重視する親ではなかった。
そんなことを思い出す記事に、先日出会った。
私もいつも疑問に思っている。
自分の経験からも、今子どもたちの話を聞いていても、
「学校は楽しいもの」
「みんなと仲良くするもの」
「青春は密」
本当にそうだろうかと首をかしげる。
少なくとも私は、そうは思わなかったし、「みんな」と仲良かったわけではない。それでも、学生時代から仲の良かった友だちは少ないが、今、意外と心を許せる友人は多い。
この仕事をしていると、世の大人たちに大人の思い込みと理想が子どもたちを苦しめることに気づいてほしいと思うことが多くある。
そして、学校外の子どもたちの居場所は、多い方がいいと思う。私自身は、幼い頃からそんな場所をたくさんもたせてもらっていたことに感謝している。
だから、この仕事をしたかった。