時代をこえて
こんにちは。
大人の島留学生の妹尾蓮太郎です。よろしくお願いします。
三度登場妹尾です。そろそろ、また妹尾かぁ...と思われる時期に差しかかってはいないでしょうか。
時には味を変えてみます。
僕はあっさりした文章しか書けないですが、イントロとして少しスパイシーな余談に挑戦してみます。
少しだけ余談です。大した話ではないのでここは読み飛ばしてください。
僕は今、畑をお借りして野菜を作っています。
しかし。事件が起こりました。
先日、大事なきゅうりが何者かにつつかれました。
しかも一番大きいやつをつつかれました。
へこみました。きっと犯人は鳥だと睨んでいます。
愛着のあるきゅうりを食べられたことは嫌でしたが、犯人がうまそうなきゅうりあるやんけと思って狙いを定めてつついたなら許します。
めっちゃ嫌やけど、何か選ばれてちょっと誇らしい気がするのは僕だけでしょうか。
うわ~最悪やといいながらひそかにちょっと嬉しかったっていう話でした。
作り手としては作ったものを美味しく食べてくれると嬉しいもんやなと改めて思いました。
だから、逆に僕が食材をいただくときにはおいしいものをちゃんとおいしく食べて、しっかり伝えたいと思ったという話でこの余談を着陸させます。
前回の留学弁当もめっちゃおいしかったです。
今回は島食の留学弁当第4弾です。
先週に引き続き、今回も島食の寺子屋の生徒さんがお品書きを考えて下さりました。
本日は、島食の寺子屋生徒・長谷川さんがお品書きを考えてくれました。ありがとうございます。
「勇敢な梅たち」
今回の留学弁当には、実は「青梅」が使われています。
個人的な話になってしまい申し訳ないのですが、留学弁当に青梅が入ることを心待ちにしておりました。いやぁ、こうして実現したことが嬉しいです。
僕は先月から青梅のお手伝いに行かせていただいているので、少しだけ梅のことお伝えさせて下さい。
留学弁当にも入っている青梅は、海士町・崎という地域で育てられています。
先週から青梅の収穫が始まり、週末には多くの方が収穫のお手伝いに来てくださいました。ありがとうございました。
実は、僕は海士町に来て初めて「梅の木」というものを見た男です。
そんなペーペーに梅のことを一から教えて下さるのが、崎で梅を育てている丹後さん。
崎の青梅のこと、丹後さんのことを語り出すとこのnoteではきっと書きれないので、絶対に伝えたいことだけを書かせていただきます。
今、崎で育てている梅の品種は4種類あります。南高、ベニサシ、梅郷、十郎の4つです。
梅園には4つの品種が植えられているので僕には見分ける判断が難しいんです。
よく見ると木の形が違っていたり、梅の色、硬さも少しずつ違っています。
しかし、一瞬見ただけで一撃で「これは南高だね」「これは十郎だね」とおっしゃるのが丹後さん。
丹後さんもはじめは地域の方から「これが南高だ」「これが十郎だ」と教わったそうです。それだけでなく梅干し作りのいろはまでも。
そのようにして、崎の梅は昔から今に至るまで受け継がれてきたんだなと実感しました。
崎で育てている梅は完全に無農薬です。寒さに耐え、外敵に耐え、病気に耐え凌いできたそんな梅たちです。確かに農薬を使えば、外敵も来ないし、病気にもなりにくいし、きっとめっちゃきれいな見た目の梅ができるはずです。
それでも僕はあえてそうしない崎の梅が好きだなあと思います。
だから、留学弁当を通して皆様に食べていただきたかったんです。
ここにたどり着くまで紆余曲折ありながらも皆様のところに届けできる日を迎えました。
今に至るまで梅を守って、引き継いだ下さった方々、それを料理にして届けて下さる島食の寺子屋さんにありがとうございます。
このように食材の先にはきっと関わって下さる人がめっちゃいらっしゃるんだろうなと僕は思います。
改めて考えるとそりゃそうやろと頭では分かっているはずなんです。
それが当たり前すぎて忘れてしまうんです。これが。
「当たり前」や「慣れ」は時には見えるものも見えなくするかもれないなと僕は思います。
最後に1つだけ。
皆様からいただきましたお声を参考にしながら、留学弁当はできています。
留学弁当を通じた対話みたいな感じかなと僕は認識しています。
作る人は作る人で、食べる人は食べる人。一方通行みたいなものより、僕は留学弁当のようなお互いに行ったり来たりできるのが好きです。
今日もこの弁当に関わって下さった生産者さん、島食の寺子屋さん、おいしいと食べて下さる皆様にに感謝を込めて。
いただきます。
(文:大人の島留学生 妹尾蓮太郎)