おっさんにとってAdoは『無量空処』~歳を取ると新しいものについていけなくなる理由~
わたしは今年35歳になった立派なおっさんであるが、新しい若者向けコンテンツもなるべく観たり聴いたりするようにしている。そういうのしないと一気に老け込むような気がする。
先日、Adoさんの新しい曲を聴いていて思ったことがある。
(最近のアーティストって何月何日にCDリリース!とか宣伝らしい宣伝もなくて、知らないうちにどんどん動画がアップされて気づいたらどれが新曲なのかわかんないよなあ←すでにおっさんw)
Adoの唱(うた)という曲だ。
うわ!?なんだこれ。
まず、バックで流れる音楽の緻密さは何だ?
イントロでバンジョー??が出てきたあたりからか、ギターロックしか聴いてこなかったおっさんの頭はパンク状態である。
コロコロと曲調が変わって大変に忙しい。
おっさんからすると常に、ここは何メロ?状態である。
曲のメインであるボーカルはそれを遥かに越えるインパクトがある。
わたしはAdoの曲は以前も聴いたことがある。
一曲の中で歌い方をコロコロ変えている器用な人だなあと思っていたが、この曲に至ってはやりすぎである。
英語なのか日本語なのか、もはや判別不能な言葉の数々を、複雑なリズムで繰り出し、歌い方も様々、普通に歌っているところもあるし、ラップのような箇所もある。一文ごと、いや、単語ごとに声の出し方、響かせ方も変えているように思う。
うん、良い曲だとは思う。
だが、おっさんには情報量が多過ぎて、まったく入ってこない。
最後まで聴いたはずなのにどんな曲なのかわらないし、説明できない。
だから、またリピートして聴いた。何度も、何度も。
直に、わたしは呆けたようにその場に突っ立っていた。
この感覚、どこかで覚えがある。
そうだ。『無量空処』だ。
『無量空処』とは、呪術廻戦という人気漫画に出てくる技の名前である。
この技は自分のテリトリーに連れ込んだ敵に無限の情報を流し込むという技だ。
膨大な情報を与えられた敵はどうなるか?
いつまでも完結しない情報に脳がついていけず、その場で呆けたように突っ立ったままになるのだ。
昔、テレビで島田紳助がバンプオブチキンの「天体観測」が全然入ってこないって言ってたけど、それがやっと理解できたわ。
わたしもおっさんになったなあ。
でも、新しい音楽も聴くよ。
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