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川の流れのように


日本の年越しといえば、なんと言っても紅白歌合戦!
幼い頃から31日の夜は、テレビから聞こえる音楽で1年を振り返っていた。

2019年、令和元年の紅白歌合戦に、AIの美空ひばりさんが登場した。


美空ひばりさんは、おばあちゃんが大好きだった歌手。
おばあちゃんがいつも口ずさんでいたあの曲は、いつでも私の頭の中で再生できる。

歌が上手いわけでもないおばあちゃんだけど、私にとっては子守唄のように心地よい歌声だった。


でこぼこ道や
曲がりくねった道
地図さえない
それもまた人生

これは、私の頭の中で繰り返し流れるフレーズ。

このフレーズを歌うおばあちゃんの気持ちが伝わってきたからではないか、と思っている。


ああ 川の流れのように
おだやかに
この身をまかせていたい

何もわからず、ただただ成長した幼少期や、
全力で駆け抜けた10代、
子育てに追われた20代の私にはわからなかった歌詞。

まだまだおばあちゃんの生きた年月には程遠いが、30代を迎えた今、この歌詞が心に染みる感覚を覚えた気がする。


きっとおばあちゃんもこの曲に救われていたのだろうと思うと、柔らかい暖かさに包ませる。
ほんの少し、苦く切ない感覚と一緒に。


これからも、この曲に救われる日がくるのだと思う。

この曲とおばあちゃんの思い出が、私の背中を押してくれる。

人生は、ゆっくり流れていけば良いんだよね。

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