【勉強会メモ】レンボレキサント(デエビゴ)
こんにちは、てっぱもん(@teppamon)です。
今回は、エーザイから2020年7月に発売されるレンボレキサント(デエビゴ)についてまとめました。
スボレキサント(ベルソムラ)に続く、2剤目のオレキシン受容体拮抗薬となっています。
個性的な名前の由来は、
デエ→day 日中
ビ→vigor 活力
ゴ→go(ready to go)
と、日中の活動改善を目的とされているのが、なんとなく分かりますw
以下は、薬剤師の観点から気になったことのメモ。
主にベルソムラと比較して見ていきます。
・一包化、粉砕OK
ベルソムラはいずれも推奨されていませんが、デエビゴはメーカー担当者より問題ないとの回答あり。IFでも確認済み。
・就寝直前服用である
デエビゴの添付文書、用法・用量の項目にしっかり就寝直前と記載あり。
ベルソムラにも就寝直前と記載されているので、扱いは同じです。
最近流行り(?)の寝る前処方では、個別指導で引っかかりそうな雰囲気です。
かと言って、そのためだけに疑義照会するのもナンセンスだと思いますがね。
服薬指導では必ず説明と、指導した旨を薬歴に記載はしていますが、これだけではダメなんでしょうかね?
・年齢での用量の制限がない
ベルソムラ→成人20mg、高齢者15mg、(CYP3A阻害薬併用時10mg)
デエビゴ→成人5mg、効果不十分10mg、(CYP3A阻害薬併用時2.5mg)
ベルソムラに比べ、年齢の縛りがなく自由度が高いので、疑義照会の可能性は少なそうです。
5mgで効果不十分だった場合、増量ができるのも個人的には使いやすいと思います。
・併用禁忌の薬剤なし
ベルソムラの添付文書より、
CYP3Aを強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル、ネルフィナビル、ボリコナゾール)を投与中の患者
イトラコナゾール(イトリゾール)、クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、リトナビル(ノービア)、ネルフィナビル(ビラセプト)、ボリコナゾール(ブイフェンド)の記載があり、併用禁忌となっています。
併用している場合は必ず疑義照会が必要です。
デエビゴには併用禁忌はありませんが、添付文書の用法・用量に関連する使用上の注意の項目に、
CYP3Aを中程度又は強力に阻害する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシ ン、ベラパミル、イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)との併用は、患者の状態を慎重に観察した上で、本剤投与の可否を判断すること。なお、併用する場合は1日1回2.5㎎とすること。
と記載があるので、これらの薬剤と併用する場合は2.5mgに減量しなければなりません。
結果としては、併用薬と用量の確認はどちらの薬剤も注意が必要となります。
・禁忌に重度の肝機能障害の記載あり
ベルソムラには記載がないため、デエビゴの唯一使いづらい点と言えるかもしれません。
とは言え、重度の肝機能障害(Child-Pughスコア10~15)なので、それほど該当する患者としては多くはなさそうです。