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短歌・愛しい君たちへ


肌あぶる陽を蓄えたアスファルト面影もなく犬は寝そべる

真っ青なシーツに波をたてている君にほんとの海を見せたい

なぜイカは足がやっつもあるのかな言われもするかなよっつだけかと

じゃあねって別れるていで君の手は離さないままという試み

自らを人と信じていたいのか犬は鏡にしっぽを隠す

一撃で討たれる危機に恍惚と弛緩が及ぶ耳かきの謎

神である僕が浮かべた銀河系すべて混ぜればミルクコーヒー

ごはん前マテ最中の犬みたい早く会いたい駅南口

寒暁の冷たい道を素足でも浮かれ歩くは君が犬ゆえ

ファインダに霞むほど人溢れても君の姿にオートフォーカス

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