シネマ歌舞伎『阿弖流爲』は、劇団⭐︎新感線の大活劇だった!
阿弖流為(アテルイ)は松本幸四郎の役名。新橋演舞場で上演された新作歌舞伎のタイトルです。上演は2015年なので、まだ、染五郎の時代。こうした過去の舞台映像を「月イチ歌舞伎」という縛りで、シネコンで観られるそうで、約180分の上映時間のうちに10分間の休憩がありました。
太陽が水瓶座なので(おっと、関係ないか?)イヤフォンガイドのアプリもダウンロードしてみました。スマホのイヤフォンの収音マイクから劇場に流れる音を拾って、ナレーションが始まるんですって。不思議ですよね。
薦めてくれる人がいて観に行ったんですけど、この作品が『劇団☆新感線』との初タッグだったそうで、様子がわからないから、激しい立ち回りにも手を抜かないというか、真正面から挑んでおり「怪我人が続出した」と、七之助さんのコメントを見ました。迫力は半端ではありません。先月の右近丈の『娘道成寺』や子役が挑む『連獅子』に人気があるのも、似たような理由かもしれません。
ストーリーは蝦夷(えみし)を制圧しようとする大和朝廷との騙し、騙されの戦の話です。結末にどんでん返しがあるだけでなく、作品のテーマというか、世界が外側に広がっていく感じが面白いです。例えば『風の谷のナウシカ』には、結末にナウシカとオームの絆が明かされ、手探りだったナウシカの行動の目的、「なんの為に」を知ることになる。それと少し、似ています。見栄も、飛び六法もありますが、歌舞伎ではなく『劇団☆新感線』を観た印象でした。
シネコンの上映は終わってしまいましたが、東劇で観られるそうです。