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お手って何だ!

「何だあ!この、バカヤロォー!」
って、いぬうた市の、きゅん君たら、
今回はしょっぱなから怒ってますね。
何か腹立つことでもありましたか?
「あるよ!ある!この、いぬうた市の世の中も、見渡せば腹立つことでわんさかしているよ。だから普段は温厚なこの僕が今回はいろんなことに怒っていこうと思うんだ」
なるほど。たまにはそうゆうのもいいのではないですかね。
やっぱりなんだかんだいって、
いつもはお間抜けキャラの、きゅん君も、
日頃のうっぷんというか、
日々ストレスがたまっている訳ですね。
それはちゃんと言う時は言って、
発散しないといけないですね。
では、ここからは社会派として、きゅん君に、
たまりにたまった怒りを爆発して頂きましょう。
「こらっ!お間抜けキャラって何だよ!サラッとひどいこと言いやがって!」
あら、そこから入りますか?
ずいぶん些細なことにも引っかかるんですね。
きゅん君は。
それではさぞかしいろいろと、
ストレス抱えているのではないですか。
「そうなんだよね。僕ってこう見えても繊細ちゃんだからね。まあ、いろいろと怒りはあるよ。特には人間に対してかな。ほら、人間ってそもそもが偉そうじゃない。基本的に僕ら犬を完全に下に見ているよね。それはこの、いぬうた市といえどもおんなじでさ。まあ、不満やら言いたいことは山ほどあるけど、だいたい、お手って何だよ!お手って!」
お手ですか?
急にそこからきますか?
まあ、いいですけど、お手のどこに、
きゅん君は怒っているのですか?
「そりゃ、怒るよ。だって、お手!だよ。お手!たぶん僕らを服従させたい意図があるんだろ。いきなり、お手!とか命令口調で言って、僕の前足を人間の手に差し出させて、肉球をむんず!と握りしめるんだよ。こんな屈辱的なことほかにあるかい」
言われて見れば確かに強引ですね。
それに、お手!と言っても、きゅん君が差し出すのは足ですね。
これは、人間の手に足を差し出せ!
ということですよね。
ここでも人間の強引さが見受けられます。
せめて、お足!と言うべきです。
「本当そうだよね。いちいち人間って謙虚さが足りないんだよなあ」
と、この、お手!問題を最初にして、
そこからは傲慢な人間に対しての怒りが、
止まらない、きゅん君です。
そして、あーだこーだグチっていると、
きゅん君を呼ぶ、ママの声がしました。
「はーい!ママー!今、行きまーす!」
と、今までの怒りはどこへやら、わんこなのに、
猫撫で声を出しちゃったりして、
ほいほいとママの元に駆けつけて行ったのです。
きっと今頃はお腹出して、
ママに撫でてと甘えていることでしょう。
さっきまで人間は傲慢だとか、散々言っていたくせに、
ママに対しては怒りがないのでしょうか。
この調子だとママには、お手!と言われても、
喜んでやりますよ。
まあ、ママは特別な存在ですから仕方ありませんね。
こんな風にママには何とも弱い、
きゅん君なのでありました。

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