「物件は本当に足が速いのか？」

　不動産業界ではよく「物件は足が速い」と言われますが、それは賃貸や売買の両方で実際に感じられることです。このフレーズが意味するのは、良い物件は市場に出るとすぐに買い手や借り手がついてしまうという現象です。　しかし、なぜ物件がそんなに速く動くのか？そしてその背景にはどのようなメカニズムがあるのか？詳しく探っていきましょう。

賃貸物件の「足の速さ」

　まず賃貸物件のケースを見てみましょう。良い物件は特に「足が速い」傾向があります。たとえば、家賃が安く、立地が良い物件を見つけたとき、他の人も同様にその物件を見て「良いな」と思っていることが多いです。多くの人は、家賃がもう少し安ければ交渉したいという気持ちがありますが、1000円程度の値引きを望むことでその物件を逃してしまうリスクがあります。なぜなら、オーナーとしては値引きを要求されるより、他の借り手を選びたくなることもあるためです。いちいち値引きを要求してくる入居者は退出時も言ってくる可能性があるから嫌われる傾向もある反面タイミングよくくれば快くOKしてもらえるオーナーさんもいるのでわかりにくいです。

　また、管理会社によっても優先順位が異なります。たとえば、申込順で処理する会社もあれば、審査結果の順で選定する会社もあります。さらに、オーナーが独自の基準で「この人に住んでもらいたい」と感じた場合、その人が優先されることもあります。こうした複雑な要因が重なり、賃貸物件の市場は常に動きが速くなります。申し込み順とかは早く貸して空室の期間を作らないようにと考えオーナーの意向が強い物件は人柄をみられたり住んでも問題を起こさないか雰囲気を重視する会社もあり中には管理会社が面談してくださいなんてケースもありました。

売買物件も同様の傾向

　賃貸と同様に、売買物件も「足が速い」ことがあります。特に人気エリアの物件や、新築マンションなどは、競争が激しくなりがちです。購入希望者が現れると、申し込み順や融資審査の通過順に選定されますが、現金購入者が優先されることも多いです。理由は簡単で、売り手としては融資審査が通るかどうかのリスクを避けたいからです。

　売買市場では、購入者が価格交渉を行うことも一般的ですが、こうした交渉が長引くと、その間に他の購入希望者に物件を奪われる可能性もあります。特に最近の不動産市場では、価格が上昇傾向にあるため、早めに手を打つことが賢明です。

管理会社の視点と現金購入の優位性

　大手の不動産管理会社では、受付順や審査順に基づく取引を好む傾向が強いです。トラブルを避けるため、特に受付順を守るケースが多いですが、現金で購入する人が現れると状況が一変します。現金購入は融資審査のリスクがないため、売り手にとって最も安心できる取引形態です。

　実際、現金での購入希望者が突然現れると、売主はその申し出を喜んで受け入れることが多く、融資審査中の他の購入希望者は競争に負けてしまうこともあります。このため、不動産市場では「現金が王様」と言われることもあります。

営業マンが急かす理由

　不動産業界の営業マンが「早く決めたほうがいい」と急かすのには理由があります。特に人気のある物件は、他の購入希望者がすぐに現れ、思ったよりも早く取引が成立してしまうことがあるからです。営業マンはこうした動きを事前に予測しており、購入希望者に早めの決断を促します。

　実際、人気のない物件は長期間市場に残る傾向がありますが、良い物件はどんどん売れてしまうため、早めの決断が重要です。
　悪いものを早く貸したい売りつけたいという気持ちよりはこの作業を繰り返したくないと思うのが営業マンでありますため買主借主はいいのがあったらと思いがちですがまた遅かったで買えません借りれませんが繰り返されてしまうことを恐れてしまいがちです。
　これを回避するには出来高な業界での収益構造の改革が行われないと変わりはしないと思います。1日ピクニック代わりに10件も見てましたら時間も経費も相当掛かりますしそれであーでもないこーでもないが始まると営業はうんざりです。そのため大手で突き合わせるならば資本力があるので良いかと思いますが小さい会社は辛いところで決まればいいやと考えるところもあるでしょう。とはいえ決まってお客さんの嬉しい顔を見るのは仕事冥利に尽きます。

お物件の選び方と行動のタイミング

　不動産市場では、物件を見つけた際にすぐに行動することが重要です。特に人気エリアや条件の良い物件は、他の購入者や借り手と競争になる可能性が高く、「少し考えよう」と思っている間に物件がなくなってしまうことがあります。

　多くの人が物件の購入や賃貸を検討する際、慎重に考えすぎることでチャンスを逃すことがよくあります。物件は「足が速い」ことが多いため、決断力が求められます。

　焦って購入や売却をすることは無いのですが状況はこのような感じです。
　買いで現金を持っていましたら有利なのはどこでも一緒であとは融資を事前に用意しておきますとスムーズに行けるかと思います。一般の方でそこまで準備できるかは難しいのでセミプロに先を越されてしまうケースも多いですが運の要素が大きいと感じております。それを縁と呼ぶかですね。
　この状況がわかりますと戦略を練れると思います。