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『SPY ✖️FAMILY』(アニメシリーズseason1)

視聴環境:Amazon prime video

【内容】
第二次世界大戦前夜のの架空の独裁国家のような国に住むスパイの男、殺し屋の女、超能力者の少女が、仮初の家族として数々の困難を克服して絆を深めていくホームコメディ。

『少年ジャンプ+』連載の漫画のアニメ化作品。


【感想】
『SPY ✖️FAMILY』は、1回しっかり視聴した後、何となく他のことをしながら見たり、ちょこちょこ覗いたりしていましたが、改めてそのクオリティに感心しました。
近年の擬似家族ものである『約束のネバーランド』、『万引家族』、『そして父になる』、『ベイビーブローカー』などと同じテーマを扱いつつ、過度に重苦しくならない絶妙なバランスの設定とストーリー展開に魅了されました。
コメディ要素を取り入れている一方で、各キャラクターの背後にある陰鬱な過去も印象的です。例えば、仮の子供アーニャが昔の子供向けの物語やアニメを巧みにパロディ化し、ポップにアプローチされている点、また、主人公ロイドが007シリーズなどをパロディ化しつつも、内に秘めた傷を抱える孤独な男という複雑なキャラクター像も見逃せません。
さらに、ヨルのようなキャラクターも、リュック・ベッソンのようなダークな女殺し屋もののパロディを感じさせ、陰惨な過去を持ちながらも、美貌と天然ボケの設定が彼女を魅力的に仕上げています。
このアニメは現代的なテーマを取り入れ、スパイ、アサシン、学園ものの要素を組み合わせ、単一のアニメとしても多層な世界を構築しています。そして、絶望的な設定をポップに仕上げつつ、時折見せる陰鬱な要素が物語を引き締めており、一貫性を持たせていると感じました。
キャラクターの情報が巧妙に提示されており、初期から計画的に展開されているように感じます。
(まあ、そもそもこんなこと書くこと自体、物凄く野暮なこととは思ったりもしますが…)
今後のエピソードも楽しみで、この作品が新しい展開を見せてくれることを期待したいと思います。

https://spy-family.net

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