『異世界失格(アニメシリーズ 5〜8話)』〜『異世界失格』に見る現代の太宰治像
視聴環境:U-NEXT
愛人と心中した太宰治を彷彿とさせる文豪が、ファンタジー世界に転生するという設定のアニメシリーズ『異世界失格』。このタイトルは、『異世界』と『失格』という強烈な言葉を組み合わせ、よりインパクトのある表現になっています。しかし、元となった太宰の小説『人間失格』というタイトル自体が、改めて考察してみると非常に強烈な印象を与えるものだと再認識しました。
また、太宰の小説が韓国などのアジア圏で支持されているという話を思い出しました。そういえば、日本の若い世代にも太宰の作品が好きだという人が増えているとも聞いたことがあります。太宰的な感性が、現代の時代背景に適合しているのかもしれません。
まあ、人間の内面など100年単位でそれほど急激に変化するわけでもなく、こうした作家が出てきにくい時代だからこそ、太宰が受けている部分もあるのかもと感じました。
ただ、この物語自体の展開は、苦しくなってきている気がします。そこら辺をキャラクターの魅力や展開で引っ張っていけるのかが、こうした作品の腕の見せどころなのでしょうが…
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