雑司ヶ谷で落語とレトロ散策を楽しむ午後(2025年1月下旬)
雑司ヶ谷にある公営施設で落語会があると聞き、足を運んだついでに、雑司ヶ谷鬼子母神堂をぶらぶら散策してきました。
落語会の出演者は、真打昇進からまだ3年ほどの若手落語家、柳家緑也。人間国宝である五代目柳家小さんの孫弟子であり、小さんの孫である柳家花緑の弟子だそうです。五代目小さんが目白在住だったこともあり、地元ネタとして、この会場から歩いて5分ほどのところにあるという師匠の家の話を軽妙に織り交ぜていました。
若々しい印象的だったので、プログラムの経歴を見てみたところ、なんと16歳で入門したとのこと。最近は社会人経験を経てからの入門や大学の落語研究会出身者が増えている中で、これほど若くして入門するのは珍しいと感じました。初めて知る落語家さんでしたが、落語は堂々としていて思い切りがよく、楽しく聴けました。
演目はすべて古典落語で、最後は吉原の花魁が登場する『明烏』。色っぽいオチが印象的な噺でした。
公演後にはサイン色紙の抽選会が行われ、緑也がメガネをかけていました。観客のほとんどが60代以上の中で子供が一人いることに気付き、「恐縮です」と恐縮しながらも和やかに進行。すると、なんとそのサイン色紙が当たってしまいました。色紙にはなぜかパンダのイラストが描かれており、その謎が気になりつつも嬉しい記念になりました。
その後、会場の裏手にある雑司ヶ谷鬼子母神を訪れました。このお寺は地域に密着していて、地元の人たちが散歩に訪れたり、境内にある団子屋で一息ついたりする姿が見られます。ふと見ると、先日、高齢を理由に閉店したと聞いていた駄菓子屋さんが営業していました。店主らしきお婆さんの姿も以前と変わらず、少し驚きました。
雑司ヶ谷のこの辺りは、都内でありながら昭和(あるいは江戸時代?)の面影を感じられる場所です。古い商店街や桜並木が鬼子母神堂へと続き、しばらく歩いているとどこかほっとする雰囲気に包まれます。古民家をリノベーションしたカフェも点在しており、立ち寄りたくなりましたが、今日は別の用事があったため、多少後ろ髪を引かれるような気持ちになりつつ、鬼子母神を後にしました。
ちなみに、目的地の池袋サンシャインへは、歩いて20分弱といった感じでした。