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結局は、こういうので良いんだよなぁ

『普通なんだけど只者じゃない』『仕掛けているのに仕掛けていない』といった感じのサインデザインに遭遇。「なるほど、これがサインの在るべき姿か」なんて不覚にも考えてしまったので詳しく調査してきました。

一見普通、でも細部に神は宿っている

早速ですがサインに大小があることにご注目。凄い地味なんだけど、私たちの意識下にちゃんと入り込んで、自然に行動を促してくれているサイン。
「え…普通じゃん」って思ったそこのあなた。あなたはもしかして優先席が空いていたら迷わず座る派ですか?私は、自分より優先されるべき人が対象になっていると気が引けて座れない。「ここは私がいの一番で使って良いのか?」って3秒はフリーズするので超大事なんです。

左のトイレは多分わたし入れない…

もう1つ注目して欲しいポイント、それはサインをどういう組み合わせで設置しているかです。

既視感のある振り分け

TheTokyoToiletは『性別、年齢、障害を問わずに誰もが快適に使用できる公共トイレを作るプロジェクト』。要するにユニーバーサルデザインとか多様性というやつです。ユニバーサルデザインのトイレと聞いて「もう全部だれでもトイレに!」っていう方も数多ですが、このトイレはあえて「男性用」「女性用」「だれでもトイレ」の選択肢を残しています。

これには恐らく共通概念(デファクトスタンダード)とジャムの法則(選択肢が多すぎると選ぶことに困難を感じてしまう心理)が考慮されており『いつも通り』『迷わない』『安心』がデザインされているんですよね。
どうやら「新しい概念には新しい見せ方を」というハンムラビ法典的思考はユニーバーサルデザイン攻略への道であるとは限らないようです。

上の図では、なぜか1つずつ確認してしまう私。
ユニバーサルデザインと言って選択肢を増やした事による脳内バグ。

さて、ここでお待ちかねの迷いの原因チェックリストの結果をみてみましょう。

実はこのトイレは安藤忠雄さんの設計。やっぱり巨匠は巨匠。

すみません。サインの色と扉の色が綺麗に馴染んでいて、私は1度トイレを通りすぎてしまいました。なので「特徴のない状況が続かない」はマイナス。
ですが、その他の点に関しては全くの無問題。こういうトイレが将来のレペゼン公衆トイレになったら最高ですね。

「はぁ、楽しかった。」と、リサーチを終えた私は渋谷駅に向かう。こんなに良いサインデザインが見れた私、ちょっと成長したのでは…!なんて考えながら歩いていたら、渋谷駅構内で迷子になりました。

しんどい。




追録 おやつは世界を救う。

It's a Sweet World. 甘いものがなきゃやってられない。なのに、体重計は私を睨んでくる。今回のお供は『ミックスナッツ』。こんなに潔い、隠し事も継ぎはぎもないパッケージ、なんも言えねぇ。

潔い

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