匠サロン(2023年7月)に参加!
こんにちは。手のひらに和をです。
三回目となる今回の投稿は, 2023年7月に参加した匠サロンについてです。
匠サロンは浅草寺の近くにある江戸たいとう伝統工芸館で行われた台東区主催のイベントで, 工芸品に関心が有る人・職人になりたいという人と職人・台東区職員が一同になって侃々諤々と交流をするイベントでした。
この日集まったのは, プロジェクトメンバー3人と一般の2人, 簾職人と袋物職人の2人, 台東区職員二人の計9人でした。簾は分かるが袋物って何?と思った方も多いと思いますので, 軽くご紹介します。
袋物ってな~に?
袋物とは…それはズバリ「物を持ち運びできる袋の形をしたもの全般」のことです!!バッグや巾着, 煙草入れなどが主な品物です。今回交流出来たのは藤井袋物の3代目ご主人。今でこそ様々な物を製作している様ですが, 先代が台東区で開業した当初は, 和服の時に下げる煙草入れが主な品物だったそうです。詳細や動画は👇をクリック
江戸簾
もう片方の職人さんは明治初期に操業した江戸すだれ田中製簾所の5代目ご主人です。職人歴30年以上の方です。大小様々なサイズの簾を手作業で御作りになられており, 実際に私達も交流会が始まる前に実演を見させて頂きました。
職人との交流
台東区職員による始まりの挨拶が終わり, 職人・参加者双方の自己紹介を行ってからフリートークへ…。ほとんどの参加者は, ただ単に伝統工芸品に関心があるというだけでは無く, 親類が工芸品をやっていたり, 小さい頃から慣れ親しむ環境が有った人達(我々も含む)でした。交流によって話が上がったのは以下の通りです。
後継者問題・・・職人を育てることの問題
若年層への周知・・・どうやって興味を持って貰うか
伝統的工芸品の将来・・・原材料や産業としての将来性
職人を目指そうとする若者は少ないのが現状です。職人さんは覚える等の動作は小さい頃から触って身に付けてきた。田中さんはこれまでの経験から, もっと早くに教えて興味を持って貰いたいそうで, 小学校など教育現場で特別授業を行っています。私達のコンセプトである若年層に向けた広報活動は遅いのではないかとの指摘が有りましたが, 魅力を知って興味を持った若い世代がその子供たちにも教える, その様な循環に繋がって欲しいなと思います。
我々が出した結論
伝統工芸品を守ること・職人を育てることへの解決策として重要視したのが, 「小さい頃から工芸品に慣れ親しむ環境」です。現在これを実現させるための活動を行っていますので, 時が来たら発表します!
参加した感想
M.K:貴重な機会だったことは勿論,様々な分野の人がいろいろな方法で伝統工芸を繋いでいこうとしているのだと改めて感じた。一方,普段いかに各人の知識・経験が共有されていないのかにも気づかされた。「知識・経験はないけど伝統工芸を未来につなげたい人」「知見は十分にあるが発信の仕方が分からない人,余裕がない人」「発信力はあるが伝統工芸には関わっていない人」という風に現状「できること」と「やりたいこと」が噛み合っていないため,三者が互いに尊重しながら補完し合えると良いのになぁと思った。個人的に「伝統工芸に親しんで育つ」ためには子ども向けのイベントと,将来親になる若い世代両方にアプローチしていくことが有効なのではないかと考えた。
S.D:普段はアポや日程調整などをしなくてはならず, なかなか難しい職人さんとの「交流」ができたのはとても貴重な体験だったと感じる. また, 世代やそこに来た意図は異なるけれど, 伝統工芸に対し興味のある人たちとの交流, 意見交換することができたのもとても有意義に感じた. 職人さんの人柄の良さ, 仕事のできる環境が整っていること, 新しいことに挑戦しようとされる姿勢がとても素敵だなと感じた.
N.S:職人さんが思っていることや他のメンバーが思っていることを聞ける良い機会だった。早い内から慣れる環境を構築するには「伝統工芸かるた」を作り、子供たちと楽しく学ぶのが良いのでは無いかと思った。
おわりに
工芸品に関心のある人たちと職人さんと交流することで, 様々なアイデアが生まれました。職人さんと交流してみたい方・問題解決に向けたアイデアを出してみたい方は, 是非こういった交流イベントに参加してみてください!!また、当プロジェクトでは, noteでの発信に加えてInstagramやX(旧twitter)などのSNS発信も行っておりますので, フォロー&応援お願い致します。
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