見出し画像

テニス上達メモ142.「距離感」を変えればテニスが変わる!


▶フォーム改造はキリがない

 
上手くいかないテニスを、具体的に変える方法をご紹介。
 
もちろん、フォームを変えるのではありません(それで一時的には改善する可能性もあるでしょうけれども、長期的には改悪にもなりかねません)。
 
フォームを変えても、テニスがあまり効果的に変わらないのは、実感されているのではないでしょうか?
 
それをし始めると、フォームに「完成形」がない以上、一生変え続けなければならない終わりのない改造を、延々繰り返すはめになります。
 
テニスが上手くいっていないのであれば、変えなければいけないのは何でしょうか?
 
それは、「距離感」です。
 

▶テニスは「深さが難しい」のだから


距離感を変えれば、テニスは一変します。
 
なぜなら距離感を変えるとは、文字どおり「感覚」を変える作業になるからです。
 
テニスというのは、左右の方向性よりも、深さの距離をコントロールするほうが、よっぽど難しいスポーツです。
 
にもかかわらず距離をコントロールする感覚がないと、もっと具体的に言うと距離をコントロールする練習をしておかないと、やっぱりテニスは文字どおり、「よっぽど難しいスポーツ」になってしまう理があります。
 
深さをコントロールできないプレーヤーは、深さをコントロールする弾道の高さ、打球衝撃の強さが、体感値とズレている(あるいはイメージがなかったり、不明瞭)と疑われます。
 
要するに、「これくらいの高さや強さで打ったら、これくらい飛ぶだろう」というイメージと、現実との間に、ギャップがあります。
 

▶「深さの的当て」練習

 
さてコントロール練習をするための魔法のような道具が、「的」なのでしたね。
 
飛ばす方向は一定にして(ここでは分かりやすくストレートとします)、たとえば下記のように的を設置します。
 
1.相手コートのサービスライン手前
2.サービスライン上
3.
(いわゆる)デッドゾーン上
4.ベースライン上
 
そして球出しされたボール、あるいは初めは自分でセルフトスしたボールでも構いませんけれども、的に向かって打つ。
 

▶「体感値と現実の飛距離」との一致を図る


この時のポイントは、的を狙おうと意識するのではなくて、飛んでいくボールの回転に目のピントを合わせ続けること。
 
そうしていれば、ボールとそれぞれの的との乖離は自然と分かりますので、距離をコントロールする感覚がつかめてきます(関連記事「ドの音だけでは、音程が分からない!」)。
 
深さをコントロールする弾道の高さ、打球衝撃の強さを体感できます。
 
この体感値と、実際に飛ぶ打球の深さがズレていると、距離をコントロールできません。
 
ですから練習を通じて、距離感の感覚を変えるのです。

▶高く打ったら飛びすぎるの?

 
ちなみによくあるイメージのズレは、「高く打ったら遠くへ飛びすぎるからバックアウトする」です。
 
ですから、ネットすれすれを狙って打とうとする。
 
とはいえ、頭上に高ーーーく打ち上げれば、ボールの飛距離は「ゼロメートル」です。
 
高く打つのが怖いためにストロークやサーブが安定しないプレーヤーは少なくありません(関連記事「打ち上げてもバックアウトしない」)。

https://youtu.be/g0x0VE3ZTdY?t=312

※繰り返しになりますが、西岡兄弟によるこのやり取り、主観的に大好きです。4分58秒からのくだり。ご興味のある方はぜひ、全編をどうぞ。

▶距離の「目安」、ありますか?


球種は、フラットならフラット、スピンならスピン、スライスならスライスで練習します。
 
球種で距離をコントロールしようとすると、球種を打ち分ける練習にはなっても、純粋に距離感を磨く練習にはならないからです。
 
もちろん実際のラリーでは、確かに相手ボールの勢いがそのつど変わるため、実際に飛ぶ距離もそのつど変わります。
 
けれども、深さをコントロールする弾道の高さ、打球衝撃の強さを体感値として持っておけば、「目安」にはなる。
 
この目安を体感として持っておくことが、距離のコントロール感覚になります。
 

▶深さをピンポイントでコントロールする


それともうひとつ有効なのが、下記。
 
5.ベースラインを越えたところにも的を設置
 
相対性の世界ですから、より深い(またはより浅い)的へコントロールする練習を通じて、深さに関するピンポイントの距離感を身につけることができます(関連記事「『グラブトス』も『遠投』もするから距離感が磨かれる」)。
 
テニスのルール上、バックアウトが怖いから、あるいはネットミスは嫌だから、それらを避ける練習ばかりしてしまいがちですけれども、そうしたいわゆる「ミスしたボールの回転」にも集中することで、結果的にバックアウトもネットミスもしない(←絶対ではないけれど!)コントロール力を培えます。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
https://note.com/tenniszero

無料メール相談、お問合せ、ご意見、お悩み等は
こちらまで
tenniszero.note@gmail.com

スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero