![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154243032/rectangle_large_type_2_68f49ba5240eb35e7dcad7a535cefe72.jpeg?width=1200)
質問140:スイートスポットにボールを当てるには?
スイートスポットにボールを当てるための何かいい方法はありませんか?
どのようにボールを見たらいいかわかりません。
回答
▶スイートスポットを外す「2つの原因」
スイートスポットに当たったり当たらなかったりするのは、脳が真ん中で当たるためのイメージを、正確に、あるいは明確に、持っていないために起こります。
これは「無料ガイドブック『テニス上達のヒント』」が伝えているとおりですね。
テニスでミスする原因はふたつ。
ひとつは、ラケット面の真ん中を外して打った場合。
もうひとつは、打球タイミングを外して打った場合。
そしてこの2つは密接に関わっているのでしたね。
なぜなら後述しますが、ラケット面の真ん中を外して打つのも、おもには打球タイミングのズレが起因しているからです。
つまり巷でよく言われるような、ミスしたのは「ヒザを曲げていなかったからだ!」「のけ反って打ったからだ!」「上半身が前のめりになっていたからだ!」などというフォームの乱れは、ミスの原因に当たらない。
むしろそれらは打球タイミングがズレたときに、体がフォームを乱してタイミングを合わせようとする「優れた対応」なのでした。
▶「タモリさん」もズレていた
スイートスポットを外すひとつ目の原因は、空間認知が曖昧だからです。
卑近な例で言えば、キーボードのブラインドタッチで「たまに打ち間違えるタイプミス」と同じです。
またはこちらでもご紹介している「笑っていいとも!」の番組内でタモリさんに、百獣の王こと武井壮氏が行った実験。
両腕を水平に挙げているつもりでも、タモリさんは角度がズレていた。
これもキーボードのタイプミスと同じ、自分の体をイメージどおりにコントロールできていない空間認知のズレです。
テニスで言えば、自分が目で見ずにイメージしているラケット面の中心と、実際のスイートスポットとの位置とが、ズレているのですね。
では具体的にスイートスポットで捕えられるようになる練習法を提案していきます。
ぜひ、プロテニスプレーヤーが奏でるような「パーン!」の快音を、コートに響かせてください。
▶「わざと」オフセンターヒットする
これを修正するには、たとえばこんな練習を遊び感覚でお試しください。
わざと、フェイスの「トップ側で打つ」「根元側で打つ」「上側で打つ」「下側で打つ」。
この練習は、ラリーで打ち合うような強いボールでは行ないません。
強いボールで打ち合おうとすると、どこに当たったかが分かりにくいですし、ラケット面の真ん中を外した打球はインパクトの衝撃が大きくなって、腕に響きやすくなるのでご注意ください。
緩い球出しを「トップ側」「根元側」「上側」「下側」の4カ所で打ち比べます。
また当然、わざとオフセンターヒットするわけですから、ボールは安定しませんけれども、それがオッケーの練習です。
逆に「わざと」オフセンターヒットするつもりなのにラケット面の真ん中に当たってしまい、ボールコントロールが良かったとしたら、それが「空間認知のズレ」だったというわけです。
ボールの結果は気にせず、「ラケット面のどこにあたったかの触覚」に神経を研ぎ澄ませる練習です
第三者に見てもらって、「上側」や「下側」などと教えてもらっても意味がありません。
自分で感じることが大事です。
▶どこに当たったかを「アセスメント」する
緩く出してもらった球出しのボールを、を「トップ側」「根元側」「上側」「下側」の4カ所で打ち比べます。
そうすると、脳はそれぞれの情報を統合して、真ん中で当てるにはどうすればいいかの空間認知力を獲得します。
「相対性の世界」だからです。
「トップ側」が分かるから、「根本側」が分かり、「上側」が分かるから「下側」が分かり、それらが分かるから、「ど真ん中が分かる」のです。
何となく「いい当たり」「嫌な当たり」の主観的な区別だけだと、曖昧なままです。
具体的に「トップ側」「根元側」「上側」「下側」を触覚として客観的にアセスメントできるようにします。
▶打球位置を「細分化」する
次に、普通に打ってみて、今度は「トップ側」「根元側」「上側」「下側」「真ん中」のどこに当たったかを、その瞬間に口に出して言うようにします。
「トップ!」「根元!」「上!」「下!」「真ん中!」といった具合。
あるいはもっと細かく「少し上!」「だいぶ上!」といった具合に、同じ「上!」でも細分化できると、より精度が上がります。
真ん中でも「ほぼ真ん中」「ど真ん中」などと細分化します。
本当に鋭敏な感覚が培われると、「ガット3本分下側」なども、認識できるようになります。
それが証拠にストリングが切れた瞬間に、どの糸が切れたかが分かるプレーヤーもいます。
▶ボールをスイートスポットで捕えるための空間認知力
新しい体験をすると具体的にテニスが変化します。
それが、意図的に「トップ側で打つ」「根元側で打つ」「上側で打つ」「下側で打つ」という体験。
あるいは「トップ!」「根元!」「上!」「下!」「真ん中!」と口に出して確認する作業です。
今まで「このあたりで打てば、真ん中に当たる」とインプットしていたイメージが、ズレていた、あるいは曖昧だった。
そのズレを修正し、曖昧を明確にすることで、ボールをスイートスポットで捕えるための空間認知力が培われます。
▶フェデラーはつねに「5」のタイミングで打つ
もうひとつ、空間認知がイメージどおりだとしても、打球タイミングがズレるとスイートスポットを外したインパクトになります。
ボールとラケットは刻一刻と動いていますから、打球タイミングが0.1秒ズレると、オフセンターヒットし、1秒ズレると、スイングスピードが速ければ速いほど空振りもするでしょう。
つまり空間認知と打球タイミングの「両精度の高さ=ジャストミート」となります。
そして打球タイミングをドンピシャで合わせるには、いつも申し上げているとおりボールに対する集中力を上げること。
その結果、フェデラーはつねに「5」のタイミグで打つのでしたね。
▶打点の「場所」ではなく打時の「時間」
スイートスポットを外すというと、「打点がズレた」とよく勘違いされますけれども、打点の場所は、どんなに優れたプレーヤーであっても、あるいは簡単な球出し練習であっても、毎回必ず変わります。
常識的なテニス指導では「いつも同じ打点で打つ」ように伝えられますけれども、それは無理筋なのです。
打点がズレたのではなくて、打時の時間がズレた場合に、スイートスポットを外すのです。
打時は「今だ!」とご自身が感じる瞬間です。
その瞬間に応じて、体はボールに向かって空間認知に基づくスイングを無意識で行います。
▶「現実どおりのイメージ×集中力」=快音
繰り返しになりますが、スイートスポットで捕えるための空間認知と打球タイミングの両精度を高めること。
それがすなわち、「現実どおりのイメージと集中力の掛け合わせ」と言い換えられます。
改めまして、プロテニスプレーヤーが奏でるような「パーン!」の快音を、コートに響かせてください。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
https://note.com/tenniszero
無料メール相談、お問合せ、ご意見、お悩み等は
こちらまで
tenniszero.note@gmail.com
いいなと思ったら応援しよう!
![即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO(テニスゼロ)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154638892/profile_8876e68cae4f64f95e955f8e8a9e0d60.jpg?width=600&crop=1:1,smart)