天馬

小説・映画と美味しいもの好きな経理事務です。 コロナ禍のお家時間でマガジン更新してます。 映画レビューやレシピ等、参考にしていただけたら嬉しいです。

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マガジン

  • リボンを纏ったパンチライン

    悩みだすと長い性格なもので、人より簡単に落ち込んでしまう中で たくさんの「刺さる言葉」をかけてもらいました。 私のもらった名言を、エピソードと共に。

  • 脳内フィクション

    頭の中に数多く思い浮かんだ「小説ほど長くないけどちょっとしたお話」を紹介していきます。 ちなみに全てフィクションです。 面白いかもしれないし面白くないかもしれないけど 読んでいただけたら嬉しいです。

  • 映画を丸呑みしようじゃないか

    映画のレビューを書きます。 ネタバレしない程度のあらすじと、長すぎない全力の感想文。 自分の感想文を読んで「面白そう」「観てみたい」と思ってもらえたら嬉しいです。

  • tutti i giorni

    日常ブログのようなもの。 クリエイティブデザイン科出身の私の日常は案外普通。

  • 旦那の中身、嫁の中身。

    同居嫁のいろんな日常をただひたすらに記していくコラムみたいなものです。共感も否定も受け付けます。「わかる」と思って下さったらスキしてもらえたら嬉しいです。

最近の記事

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ちゃんとさよならして

インクを刷り込む音が一定のテンポで流れていく。職員室のコピー機は調子が悪くて、1枚印刷するのに1分くらいかかってしまうらしい。そのリズムはだんだんと僕の身体に入り込み、僕は慣れ、そして目を閉じた。思い出すのは、あの何もない、ただ白いだけの寂しい世界だ。 狂ってしまいそうになる、エタノールの臭い。エタノールという言葉は、最近覚えた。今まではずっと、病院の臭いだった。3人で、怒られるまで夜更かしして笑いあった、あの白い部屋。翔くんと剛士くんと僕の3人で、勝手に抜け出して先生に怒

    • 砕いてしまえ、サクサクと。

      誰が悪いを決めつけるのは、第三者の仕事ではないだろうか。私は彼を見ていて、そう思った。 中峰君は今勤めている広告会社で新卒入社の頃からの同期で、私たちと同期の社員は誰も残っていない。うちの会社が特別ブラックというわけではなく、私と中峰君が10年を超える古株になっているだけだ。でも私は、今彼の置かれている環境がブラックと化しているように見えてならない。 「水野さん、聞きました?中峰さんまたミスして、さっき食堂でランチしながらお説教されてたんですよ」 昼休みも残り10分とな

      • ため息のつく度に 花が咲いたらいいのに。 悩みと花束が比例するなら 頭を抱えるのも悪くない。

        • マガジン「映画を丸呑みしようじゃないか」に関するお知らせ

          私のマガジン「映画を丸呑みしようじゃないか」ですが ここ数年更新が途絶えております。 そして今後も更新されません(断言) というのも、ショートショートの方に力を入れたり Twitter(X)の方でも色々な方と交流させて頂いた結果 映画紹介においてはYouTubeに踏み切った次第であります。 幸い私のTwitterのフォロワー様にはユーチューバーの方も多く スペース機能でアドバイス頂いたり 実際撮影しているのを見せて頂いたりして 思いのほかYouTubeって難しいものではな

        • 固定された記事

        ちゃんとさよならして

        • 砕いてしまえ、サクサクと。

        • ため息のつく度に 花が咲いたらいいのに。 悩みと花束が比例するなら 頭を抱えるのも悪くない。

        • マガジン「映画を丸呑みしようじゃないか」に関するお知らせ

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        • リボンを纏ったパンチライン
          0本
        • 脳内フィクション
          14本
        • 映画を丸呑みしようじゃないか
          32本
        • tutti i giorni
          2本
        • 旦那の中身、嫁の中身。
          4本
        • オブラートを剥がして
          14本

        記事

          YouTube更新しました。 https://www.youtube.com/watch?v=0RyqCjml1Xk

          YouTube更新しました。 https://www.youtube.com/watch?v=0RyqCjml1Xk

          唐突に。YouTubeを。

          Twitterで知り合った某酒飲みアカウントのレディに触発され なんと天馬、YouTube始めました。 その名も「天馬'n good」(てんまんぐー) こちらで書いているマガジン「映画を丸のみしようじゃないか」の 映像版とでもいいますか 私が一人で酒飲みながらゆるっと映画紹介していくチャンネルとなっております。 ショート動画では今のところ酒飲むかケール食うかしかしてません。 今現在ショート動画含め8本上がってます。 とてつもなくお暇な時がありましたら、是非に。

          唐突に。YouTubeを。

          自己紹介

          日常を綴るにあたって、私という人間を知っていただきたいと思う。 ・名前/天馬(天パの午(馬)年に由来) ・年齢/平成2年の早生まれ、満33歳 ・出身/横浜生まれの世田谷育ち ・身長/161cm ・体重/標準とだけ ・視力/壊滅的 ・握力/右6kg、左12kg(訳あり) ・弱点/三半規管・高所・集合体・雷 ・趣味/Twitter・酒・コーヒー・映画・バレー観戦 ・特技/洗顔ネットを使わずにCMレベルの泡を作ること ・資格/英検3級・漢検2級・数検準2級・剣道初段 ・結婚/

          自己紹介

          先生、僕たちは。

          道徳の授業というのは、何の為になるのか分からなかった。4年生の夏、少し成長期を迎えた僕は時間割を見る度に毎週水曜日の4時間目「道徳」の文字の必要性を考えていた。別に道徳の授業を受けたところで頭が良くなるわけでも、身体が鍛えられるわけでも無い。僕の周りには塾に通っている友達も多く、中学受験を考えている子もいてそういう意見は多かった。そんな疑問を抱えていたある日、先生がこの間教室の後ろに「目安箱」というのを置いて言った。 「みんなが思ってることとか何か相談とかあったら、紙に書い

          先生、僕たちは。

          ティファニーブルーはやめておきなさい

          「ママ、ママ。この紙袋、いっぱいあるの、なんで?」 妃美子は娘の紗南の声に手を止めた。振り返ると、瞳を輝かせて紙袋の山を漁っている。妃美子が溜めに溜めたハイブランドのショップバッグだ。何に使うでもないけれど、1つ何かを購入する度に大切にしまっていたらクローゼットの隅に収まらなくなり、いくつか処分しようと出しておいた山だ。紗南はその中からティファニーのショップバッグを束で出していた。 「これ、なんて書いてあるの?」 「これはね、ティファニーって読むの。」 紗南はまだ5歳

          ティファニーブルーはやめておきなさい

          雨の中、屋根の外

          頭が痛いと感じた数分後には、雨の音が聞こえた。低気圧に弱くて得をした人間がこの世に1人でもいるのだろうかと洋子は考えた。経理事務という仕事はこういう時に相性が悪い。頭痛と数字なんて一番組み合わせてはいけないものだろう。 「足立先輩、頭痛大丈夫ですか?薬ありますよ」 後輩の吉沢みくに声を掛けられて我に返る。天然で仕事は決して早くないが、ひとつひとつ丁寧にこなし、周りへの気配りも出来るみくは、社内の癒しと言える。他の部署の男性社員にも、みくを狙っている人は少なくないはずだ。洋

          雨の中、屋根の外

          文月、黄昏。

          梅雨のうざったい湿度を帯びた空気を全身に纏いながら隆弘が仕事帰りに商店街を歩いていると、七夕の飾りつけをしていた。生まれてから26年間この街に住んでいる隆弘と顔なじみのおじさん達が汗を流しながら大きな笹を固定している。 「おぉ、古賀さんちのぼっちゃんじゃねぇか」 「なんだ隆弘君、仕事帰りか」 「隆弘、手伝っていけよ、お菓子やるから」 とっくにこの街を出て上京した同級生の父親たちに次々と声を掛けられる。お菓子をやると言ったのは、幼馴染のもっちこと、望月裕也の父親の充おじさん

          文月、黄昏。

          価値観というか文化というか。

          お付き合いや結婚の上で必ず生じるもの それは価値観の違いである。 若い時はそれが生じてすぐお別れになることもあっただろう。 私は12歳離れた旦那の元に嫁いで もちろん価値観の違いにもたくさんぶつかったが 未だに受け入れられていないものはどちらかというと 文化の違いだ。 私は恥ずかしながら、独身時代一人暮らしの経験が無い。 ずっと実家にいたからこそ、実家の文化のまま嫁いだ。 例えば一人暮らしをしていて、素敵な彼氏と同棲経験なんてあれば 他の文化に触れる機会もあっただろう。

          価値観というか文化というか。

          私たちはいつだって4℃

          今は、冬である。 半年後は、夏である。 我が家は大人が4人いる。 ちなみに2世帯住宅ではない。 そう、皆が同じ風呂に入る。 義父母は夕飯前 旦那と私は夕食後 義父が仕事で遅くなったりしない限り これが我が家の風呂ルーティンである。 今回は夕食後 つまり旦那と私のターンについてお話しよう。 私の旦那は所謂「おじさん」である。 私だって30代前半とはいえ立派なおばさんだ。 その一回り上の旦那、しっかりおじさんである。 風呂の温度が、まぁ高い。 義父母が入った後の風呂は一

          私たちはいつだって4℃

          オブラート12枚目「次で降りるので」

          電車で良く耳にするし、実際発したことのある人もいるだろう。 この言葉は思いやり溢れるちょっと分厚めなオブラートだと私は思う。 電車にて、妊婦だったり杖を突いた人を見つけた時 気づいてしまったが最後、席を譲るか譲らないかの脳内会議が行われる。 譲るという結論に至る人が多いと思いたい。 自身が疲労困憊状態だったとしたならば、無理はしない方がいい。 人にはそれぞれ事情がある。 目に見えないだけで実は腰痛に苦しんでいる私のような人間もいるだろう。 これから話すのは私が

          オブラート12枚目「次で降りるので」

          外面なのか内面なのか

          誰にでも外面というのがある。 あまりないと思われる人でも少なからずあるものだ。 ちなみに私も旦那も外面が良い。 これは認めよう(笑) 同居ではない人に問いたい。 義父母に会う時、多少は気を遣ったりするし その時間が終われば少し気を抜けるものだろう。 同居している人に問いたい。 ・・・・いつもですよね・・・? どんなに義父母との関係が良好でも それはお互いに多少なりとも気遣いをしているからであり 勝手に良好なわけがないのだ。 義父母と嫁もしくは婿の間で 譲歩を繰り返して

          外面なのか内面なのか

          はじめに。

          結婚すれば、全く血の繋がりの無い人間同士が「家族」になる。そんなことは知っている。 しかしながら男女問わず 義父母という生き物と生活をする者が少なからずいる。 関係は様々だ。 所謂「嫁いびり」「婿いびり」なるものを受けている人も多いかもしれない。 我が家も私・旦那・旦那の両親 つまり私にとっての義父母が同居している。 ちなみに旦那の実家という訳ではない。 家は旦那の持家であり そこにご両親が一緒に住んでいる 簡単に言うなれば実家と同居している状態である。 しかし形式は

          はじめに。