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福祉業界に縁もゆかりもない元アスリート集団が、障がい者支援事業を始めた理由

COO 大坂です。
弊社は創業者全員がレスリングで日本一・日本代表を経験している少し変わった会社です。そんな会社が、「なぜ障がい者支援事業を?」とご質問される機会が増えてますので、そちらについてご説明していきます。

就労継続支援って?

2024年4月に、千葉県袖ケ浦市で就労継続支援B型事業所「わくぽに」を設立しました。就労継続支援B型事業所とは、一般企業での就労が困難な障がい者の方へ、就労の機会を提供したり、就労カリキュラムを通じてスキルの向上のために必要な職業訓練を行う福祉サービスです。

「就労継続支援」には、「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」の2種類がありまして、その簡単なご説明を。

「わくぽに」は、就労継続支援B型事業所となります。
利用者様には、
・アクアポニックスへの高麗人参の植え付け・収穫
・錦鯉の飼育
・加工品の製造
などのお仕事をしてもらっています。

LITALICO・インスタを覗いていただけるとイメージが湧きやすいかと。

16,000円

弊社が福祉事業をスタートさせたのは、サービス管理責任者の山口との出会いが全てです。

「B型事業所を利用されている障がい者の月の工賃(収入)の日本平均は、約16,000円なんです。。」と。初めて聞いた時は驚きを隠せませんでした。

工賃の低い理由の1つは、事業所の収益構造にあります。

多くの場合は、簡単な作業や手作業を中心に行なっています。そのため、市場価値の高い商品やサービスを提供することが難しく、収益が限られてしまう、という訳です。

前職、B型事業所の所長をされてた山口は、「障がいを持った方でも仕事ができて、高単価なものはないのか?!」と、色んな角度で情報収集してたようです。(水耕栽培やしいたけ生産などなど。。)

アクアポニックスで発生するお仕事なら、障がいを持たれた方でもできる。また、生産しているものは高単価の高麗人参なので、工賃(収入)も上げることができる、と確信を持ってIGNITIONに入社してくださったとのことです。

※こちら、山口が入社したタイミングでのインタビュー記事です。熱い想いを持ってIGNITIONに入社してくださったので、ぜひいいね・コメントよろしくお願いします。

障がい者の推移と企業の法定雇用率

実は、障がい者の総数は増加傾向にあるんです。
厚生労働省は、障がい者の総数は約1,160万人であり、人口の約9.2%となると発表しました。2011年の調査から12年で約1.5倍に増えており、障がい者の支援がより一層求められている状況になっています。

その中で、企業の法定雇用率の変更も1つの論点となっています。

民間企業は、従業員40人に対し障がい者を1人以上雇用する必要があります。その中で、雇用義務のある民間企業108,202社に対し、約50.1%の企業しか達成していないという現実もあります。

また、法定雇用率は上昇傾向にあります。
2026年7月には、2.7%に変更になり、従業員37人に対し、障がい者を1人以上雇用する必要が出てきます。

長く続けていくために、ちゃんと収益を確保する

以前、山口さんとお話してて、とても心に残ったことがありました。

長く続けていくためにはしっかりと収益を確保していく必要があるんですよね。その仕組みをちゃんと作んなきゃと思ってます。1回きりでは何もできないので。なくなっていく事業所もありますからね。会社経営もそういうもんじゃないですか。学んだことを生かして続けられるし作っていくとは大事かなと思いますよね。

山口さんインタビューから

この収益化。
当たり前のようだけど、難しい。

IGNITION→アクアポニックスと高麗人参のノウハウを持ってる
山口さん →福祉業界のノウハウを持ってる
ので、二つのノウハウを合わせることで、「障がい者の工賃問題を解決できる」可能性があります。
このような背景から生まれたのが「わくぽに」です。

障がいを持った方も、サポートする福祉施設も、採用する企業も、全員がwinになる仕組みを作る。それができる可能性があるのに、やらない理由なんてないですよね。

以下、代表佐藤のX(Twitter)です。

この投稿を見て、心が熱くなりました。
本当にこの事業をスタートして良かったなと。

事業を進めていくにあたり、もちろんたくさんの問題に直面していくと思いますが、弊社のど真ん中にある社会問題を解決して人の心に火をつける事業をどんどん推進していきたいと思います。

これが、「福祉業界に縁もゆかりもない元アスリート集団が、障がい者支援事業を始めた理由」です。

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