見出し画像

嫌われる勇気 岸見 一郎/古賀 史健

毎日本を読む11/28
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎/古賀 史健

「アドラー流 気にしないヒント 岩井俊憲」
「マンガでやさしくわかるアドラー心理学 岩井俊憲」
「怒りにとらわれないマインドフルネス 藤井 英雄」
8月ごろ集中して読んでいたアンガーマネジメントやマインドフルネス、
アドラー心理学の書籍。
ずっと前にこの本も買ってあった。
なんとなくもったいつけてこの時期にあらためて。

なぜこの本を手に取った?

なぜ人は変われないのか?アドラー心理学から学ぶ生き方のヒント

私たちは誰しも、自分の人生を変えたいと思う瞬間があるのではないでしょうか。しかし、いざ変わろうとしても、自分を縛る過去や劣等感、他人の目線が邪魔をして、思うように前に進めないことが多いものです。『嫌われる勇気』は、そんな私たちに「変わる勇気」を与える本です。本書で提唱されるアドラー心理学の考え方は、次のような問いへの答えから始まります。

  • なぜ人は変われないのか?

  • なぜ劣等感を克服できないのか?

  • なぜ他人の人生を生きてしまうのか?

  • なぜ「いま、ここ」で幸せを感じられないのか?

これらの問いに対する答えとして、本書は大きく5つの柱を挙げています。

  1. トラウマを否定せよ
    人は過去のトラウマに縛られるのではなく、現在の目的のために行動を選択している、という「目的論」の考え方です。過去の出来事が現在の行動を決定しているという「原因論」を否定することで、人は「いま、ここ」から変わる力を持てるのです。

  2. すべての悩みは対人関係
    本書の核心とも言える考え方です。アドラーは、悩みの本質はすべて対人関係にあると指摘します。仕事、家庭、恋愛における問題の多くは、自分と他者との関係性に起因しているといいます。これを理解することで、悩みの本質に向き合うことが可能になります。

  3. 他者の課題を切り捨てる
    他人が自分をどう思うか、どう評価するかは「他者の課題」であり、自分にはコントロールできないものです。他者の課題を切り捨て、自分の課題に集中することで、他人の期待に振り回される生き方から解放されます。

  4. 世界の中心はどこにあるか?
    アドラーは、私たちが住む世界は主観的なものであり、誰もが「自分が中心の世界」に住んでいると説きます。つまり、客観的な「事実」ではなく、自分自身が意味づけをした主観の中で生きているのです。この考え方は、世界をシンプルに捉え、自己責任で行動する力を与えてくれます。

  5. 「いま、ここ」を真剣に生きる
    過去や未来にとらわれず、今この瞬間に集中することが大切です。人生は線ではなく点の連続であり、刹那を生きることで幸福を実感できるとアドラーは説きます。過去の出来事や未来の不安を免罪符にして行動しない言い訳をやめ、現在に集中することで人は幸せになれるのです。


「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」から生まれる幸福

アドラー心理学は、「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」という3つの要素を幸福の鍵として挙げています。自己受容とは、自分をあるがままに受け入れること。他者信頼は、他者を無条件で信じること。そして他者貢献は、自分が他者の役に立っていると感じることで、自己実現を超えた「共同体感覚」を育むことです。


哲学としてのアドラー心理学

本書の内容は、心理学の枠を超えて「生き方」そのものに深く関わります。哲学者と編集者による対話形式で書かれた本書は、学問的な難解さを排除し、読者が実践しやすい形でアドラー心理学を伝えています。「人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる」というメッセージは、現代社会において多くの人々の救いになるでしょう。


まとめ:人は今、この瞬間から幸せになれる

『嫌われる勇気』が教えてくれるのは、「人生はどこまでもシンプルである」ということ。そして、「人は変わる勇気を持てば、いつでも幸せになれる」という希望です。他者の期待に振り回されず、「いま、ここ」に集中して自分の人生を生きる。アドラー心理学の実践を通じて、多くの人が本来の自分を取り戻すきっかけになるでしょう。





いいなと思ったら応援しよう!

毎日本を読む(ブックカフェの日常)
サポートありがとうございます😊 コーヒー飲みに寄ってくださいね。