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読書の技法  佐藤優

毎日本を読む10/29
読書の技法
佐藤優

少し前に読んだ「僕らが毎日やっている最強の読み方」で、佐藤さんが月300冊読まれると聞いてびっくりしてしまった。
池上彰さんとの共著で、お二人ではどちらかというと佐藤さんの方がデジタル活用の仕方で自分と親和性がありそうだったことから、興味がわきました。
読書の方法をよりパワーアップするために。

なぜこの本を??

圧倒的な仕事

佐藤優さんの『読書の技法』は、
第一部 本はどう読むか
第二部 何を読めばいいか
第三部 本はいつどこで読むか?
で構成されています。
その内容からは、佐藤さんが非常に重厚な世界で生きている方であることが伝わってきます。

難解な本を読みこなすために、大量の本の取捨選択が必要であり、そのためには速読が不可欠だと述べられています。例えば、「1冊5分の超速読」では、強調された部分だけを眺めるようにしてページをパラパラとめくるだけで、本の概要を把握します。一方、「1冊30分の普通の速読」では、重要な部分にペンを入れながら、明確な目的意識を持って読んでいくのです。最終的に、熟読するのは月に4~5冊に絞り込まれます。

佐藤さんの速読が成立するのは、彼が「圧倒的な基礎知識」を持っているからこそであり、これがなければ同じように読むことは難しいでしょう。基礎知識があるからこそ、内容の2割ほどを読み取れれば十分である、という発想です。これは一朝一夕で身につくテクニックではなく、経験が土台にある読み方なのです。

さらに、佐藤さんの読書法には「目的を持った読書」が根底にあります。すべての本に対して「自分はこの本から何を得たいのか?」という問いを明確にし、それに沿って読み進めることが重要だとしています。この「目的意識」に基づいた読書法は、ただ読むのではなく、自分の知識や仕事に役立つエッセンスを効率よく抽出するためのものです。

また、彼は「知識の体系化」にも力を入れています。単に本を読むだけでなく、読んだ内容を自分の知識体系に組み込み、他の情報と結びつけていくことで、理解が深まると同時に新しい視点を獲得していくのです。読書中からその内容を自分の言葉でノートにまとめたり、実際の場面で使うことを意識することで、知識を「使えるもの」に変えていく工夫をしています。

このように、佐藤さんの読書法は、単なる速読術にとどまらず、自分の知識を増やし、さらに深めるための包括的なアプローチといえます。それは、まさに「戦略的読書」とも呼ぶべきものであり、ただ漫然と本を読むだけでは到達できない境地といえるでしょう。
覚悟のようなものを感じます。

私は何のために?

私が今本を「浴びるように」読みたい理由は、無駄も有効も問わず、様々な考えや視点を自分というフィルターを通して受け止めてみたいからです。他人が考えたものを大量に吸収することで、自分の人生の残り時間をより濃いものにしたいと思っています。

そのために、毎日の読書という習慣を活かし、他者の知見を取り込み、自分を補完したいのです。また、佐藤優さんの著作に興味を抱いたのも、私が次のステップに進み始めているということなのかもしれません。

自分の人生が実にペラいんだなと自覚させられた気がしました。
でも、しあわせだとは思います。


 

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