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バカの壁 養老孟司

毎日本を読む12/20
バカの壁
養老孟司

ベストセラーで有名な一冊なので、読んでみようかなと。
タイトルが良いですよね。

なぜこの本を手に取った??

『バカの壁』に学ぶ、思い込みを超えるための柔軟な生き方


『バカの壁』は、私たちが無意識に作り出す「壁」について考えさせられる一冊です。「壁」とは、自分の思い込みや決めつけ、固定観念によって、世界を狭く捉えてしまう心のバリアのことです。この「壁」がある限り、私たちは異なる意見や新しい考え方を受け入れられず、視野を広げる機会を逃してしまいます。

読んでいて、過去にある1冊の外山滋比古さんの本に感じた違和感が蘇りました。どちらの本も口述を編集者がまとめたところが特徴で、テーマや章立てが一貫していないため、話があちこちに飛んでいるように感じます。まとまりがなく、とめどなく続く印象があるため、読んでいて迷子になってしまうことがあります。しかし、これこそが「壁」の象徴なのかもしれません。無理にカテゴリーやテーマに縛られようとする私たちの姿勢が、「彷徨ってしまう」と感じさせるのです。

著者は、現代人が脳に頼りすぎて、直感や身体感覚を軽視していると指摘します。言葉や論理だけで世界を理解しようとするあまり、自分の見たいものだけを見て、聞きたいことだけを聞く。「壁」があることで、私たちは無意識に他者の意見や新しい情報をシャットアウトしてしまうのです。

では、この「壁」をどうすれば取り払えるのでしょうか?

1. 異なる意見や視点を積極的に取り入れる

自分とは異なる考え方の人と対話し、反対意見にも耳を傾けましょう。自分の価値観に反する本や記事を読むことも有効です。これにより、固定観念に気づき、思考の柔軟性が高まります。

2. 身体感覚を大切にする

現代社会では頭で考えることが重視されがちですが、身体の感覚を取り戻すことも大切です。自然の中を歩いたり、運動したりすることで、五感を使った認識が養われます。マインドフルネスや瞑想を通じて「今ここ」の感覚に集中するのも効果的です。

3. 自分の思い込みを疑う

何かを判断するとき、「本当にこれが正しいのか?」と自問するクセをつけましょう。「別の見方はないか?」と考えることで、無意識のうちに作られた「壁」に気づきやすくなります。

4. 言葉や情報の使い方に注意する

自分が伝えたいことだけを言うのではなく、相手の理解を確認しながら話しましょう。また、情報を鵜呑みにせず、複数の視点から物事を見ることが重要です。

5. 遊び心や好奇心を持つ

新しいことに挑戦し、知らない分野に触れてみましょう。子どものように「なぜ?」と疑問を持つ姿勢が、自由で柔軟な発想を促します。

これらの方法を実践することで、「壁」を少しずつ取り払うことができます。しかし、完全に「壁」をなくすことは難しいかもしれません。だからこそ、著者が言う「壁」に気づくことが何よりも大切です。「壁」があることを自覚し、そこに囚われない努力を続けること。それが、自由で柔軟な思考へとつながります。

『バカの壁』は、生き方に対する多様なヒントを散りばめた本です。自分の世界を狭めず、他者の視点や異なる価値観に触れることで、より豊かな人生が見えてくるでしょう。決めつけや思い込みを超え、広い世界と向き合うための第一歩として、この本をぜひ手に取ってみてください。


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